2020 Fiscal Year Research-status Report
遠隔リハビリテーションにおける情動ストレス下での動的顔色と表情の合成的解析
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20K03147
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
山田 貴志 香川大学, 教育学部, 准教授 (10321506)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヒューマンインタフェース / コミュニケーション / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、随意運動研究が可能な実験システムを構築するために、以下のシステムを開発している。 (1)ダンベル把持機構を有する上肢外骨格型ロボットシステムの開発 持ち上げる動作の実験システムとして、ダンベル把持機構を有する上肢外骨格型ロボットシステムを開発している。本システムは、上肢外骨格型ロボットの肘関節にかかる力のモーメントの計測に基づいて、上肢外骨格型ロボットの内部構造に組み込まれた空気圧シリンダを駆動源に持つラックとピニオンの動力伝達機構が発生させるトルクを制御している。これにより、今後、使用者の上肢の筋力への負担を軽減したり、意図した運動を補助したりする実験システムとしての利用が可能になるものと考えられる。さらに、予測とタイミングを組み合わせた力の駆け引きの実験システムとして、握力と腕力の同時計測が可能な上肢外骨格型ロボットシステムへと展開している。 (2)重度・重複障害者のコミュニケーション支援に関する検討 リズムゲーム型アプリケーション操作の遊び行動を通して、情報機械を活用した重度・重複障害者のコミュニケーション支援に関する検討を行っている。対象被験者は、男性1名(18歳)である。言語によるコミュニケーションがとれず、どの程度の視聴覚機能を有しているかを理解することが困難である。体幹を保持することができないが、手を動かすことができる。保護者とコミュニケーションしながら、リズムゲーム型アプリケーションを操作する対象被験者の遊び行動により、対象被験者に適合したヒューマンインタフェース技術の開発につながる知見を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ダンベル把持機構を有する上肢外骨格型ロボットシステムを開発し、本システムの有用性を示すとともに、握力と腕力の同時計測が可能な上肢外骨格型ロボットシステムへと展開することにより、随意運動研究が可能な実験システムの構築に向けておおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
開発したシステムは、研究室内での解析・評価実験の使用だけでなく、広く社会に公開展示することで、対人親和性の高い研究開発を推進する。
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Causes of Carryover |
握力と腕力の同時計測が可能な上肢外骨格型ロボットシステムの開発に必要な機械加工部品の製作ができなかったため。本年度、同じく機械加工部品の製作費に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)