2020 Fiscal Year Research-status Report
郷土芸能伝承のための「個」「集団」の「上手さ」の分析・可視化に関する研究
Project/Area Number |
20K03152
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
松田 浩一 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 准教授 (70325926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PRIMA・OKY・ DICKY 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 准教授 (20344624)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 集団動作 / 郷土芸能 / 映像 |
Outline of Annual Research Achievements |
郷土芸能において,個人に対する技能の分析方法はさまざまな提案がされている.本研究では,集団となったときの分析方法について検討し,評価への活用を目指している. 郷土芸能の習得過程において,個々への技能の指導は行われているが,数が増えたときの指導は,個々に対して行いにくいのが現状である.集団で踊る舞踊に対して個人の分析方法を適用しようとしても,数十人から100人といった規模の舞踊もあり,全員にセンサやモーションキャプチャを装着して計測することは現実的ではない.そこで本研究では,映像を基軸とした分析方法を検討している. 集団の評価項目の一つには,揃っている,ということがある.そこで,映像に映っている人たちの動きが揃っているかどうかについて,OpenPoseを用いて骨格を抽出し,動作のタイミングを比較できる手法を提案している.提案手法では,腰部の座標の変化に着目し,時間軸上の類似度を計算することができる.本年度は,動きが揃っているときに,正しく揃っている,と判定できるよう修正を行った.これにより,映像に映っている人同士の比較が可能となった. また,和太鼓に対しても検討を行った.和太鼓も団体で演奏を行うが,舞踊と同じように,揃っていることが重要であるにも関わらず,団体練習においては指導が行いにくい.そのため,800fpsのカメラを導入し,バチの動きの追跡を試みた.撮影は可能であったが,太鼓のバチは,特徴量が少なすぎるため,OpenCVを用いた特徴検出による追跡は困難であった.そこで,OpenPoseを用いて骨格情報を求め,手の位置をヒントにバチを検出するアルゴリズムを提案した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
集団動作の比較において,映像から骨格を抽出する技術としてOpenPoseを用いて十分な情報が得られることが確認できた.そして,映像に映っている人同士を比較したとき,同じ動作は同じ,と評価できるメドが立った.
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Strategy for Future Research Activity |
集団において,同じ動きであることがよい,とされているが,全く同じ動きをするキャラクタを並べても,踊りとして「良い」とは感じられない.また,集団における「良い」にはズレの許容範囲があることも分かっているが,どのような条件であるかは不明確である.今後,モーションデータの加工によるシミュレーションを行い,その条件について検討する.
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Causes of Carryover |
旅費が想定より安かったため,次年度の旅費として加算する.
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Research Products
(7 results)