2020 Fiscal Year Research-status Report
気道管理における初期研修生の技術教育支援システムの開発
Project/Area Number |
20K03178
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
片岡 英幸 鳥取大学, 医学部, 教授 (00224436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有井 士郎 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (80222751)
福原 隆宏 鳥取大学, 医学部, 講師 (80403418)
藤原 和典 鳥取大学, 医学部, 准教授 (90403419)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 気管切開 / 気管カニューレ / シミュレーション教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
気管カニューレ交換の頻度が少なく放置されると、異常に気づくのが遅れ、気管内や気管切開孔周囲に感染や肉芽形成をきたす。また、患者の体位変換などで気管カニューレがずれることによって気管カニューレが計画外に抜けてしまうこともある。どの医療現場でもそういった気管カニューレに関連したトラブルに速やかに対応できるよう気管カニューレが挿入できる、再挿入できない場合に緊急対応ができるなどのスキルが求められる。気管切開後の管理についてシミュレーション教育や実習等の方法を開発することが大切である。本研究では気管カニューレ交換における問題点を明らかにし、スキルラボの構築により気管切開管理の技能を持った初期研修生の育成を目指す。気管カニューレの管理については、適切なカニューレのカフ圧、カニューレ先端の位置、吸引チューブの太さや吸引圧の調節、気切孔周囲の感染対策などの注意点に習熟する必要がある。気管カニューレ管理の行為の難易度についてはシミュレーション教育や実習等を経て看護師による実施が可能となるレベルと考えられている。気管切開後の気管カニューレ管理、気管切開孔の衛生管理について教育、実習の技能向上支援システムの開発を目指している。対面演習となるシミュレーターを用いた体験教育や演習が行えない場合、非接触状態での演習が可能な教育システムが求められる。気管切開後の気管カニューレ管理について3Dアニメーション教材、教育用映像教材、VR教材等の開発を行い、気管カニューレ挿入体験、気管カニューレが外れた場合の気道確保、気管カニューレを再挿入できない場合の緊急処置などを仮想体験することで、時間や場所に制約されないセルフトレーニングに対応可能な環境構築を目指す。教育や研修の効果の特徴を教材別に分析を行い検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は気管カニューレが挿入可能な人体モデルを用いて、看護学生による気管カニューレ挿入の演習を行った。気管カニューレの構造,適切なカフ圧についての理解,気道の構造,について演習した。コロナウイルス流行により対面での演習を行う機会がほとんどなく、比較的流行が落ち着いていた時期に演習が行えた5名から演習の効果について意見を聞いた。臨床現場での実習が充分に行えない中、シミュレーターを用いた演習は有用であった。非接触状態の演習環境が求められており、気管カニューレの3Dモデリングにとりかかった。また、教育用映像教材の作成にも着手している。
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Strategy for Future Research Activity |
対面での演習を行う機会が少なかった。演習時に非接触状態となる教育システムが求められており、気管切開後の管理についてシミュレーション教育や実習等の方法を開発していくことが急がれる。コロナ禍のトレーニングにおける感染防止対策としてVR等の教材が有用である。従来のシミュレーターを用いる演習を可能な範囲で行いつつ、非接触の演習にも対応できるよう教育用映像教材の開発を行い、時間や場所に制約されないセルフトレーニングに対応可能な環境構築を目指す。
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Causes of Carryover |
対面型式での演習が予定通り行えなかった。非接触式演習方法の開発を進めていく予定である.
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