2020 Fiscal Year Research-status Report
ICタグの情報を活用した新しい栄養教育ツールの開発とその効果に関する研究
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20K03197
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Research Institution | The University of Aizu Junior College Division |
Principal Investigator |
加藤 亮 会津大学短期大学部, 食物栄養学科, 講師 (30380025)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フードモデル / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で有効性を検討している栄養指導ツールの特徴はICタグを用いて情報の解析、出力を瞬時に行える点である。これにより保健プログラムにおける指導者と対象者双方が必要とする栄養に関する情報を得るために必要な時間・労力が劇的に少なくなる。また、複数のICタグを同時に読み込むことができるため、農林水産省と厚生労働省が提案している「食事バランスガイド」のように、料理を主食、主菜などに分類し、その組み合わせを視覚的・直感的に指導することも可能である。この特徴を活かして、生活習慣病予防プログラムにおける評価のための食事調査と栄養指導を同時に行う。本年度は新しい栄養指導ツールによる食事調査の妥当性検討を実施した。しかしながら、コロナウィルス感染症に対応した状況が継続したため、調査、実験の実施は主に対象者確保の面で制限された。妥当性が確認された食事摂取頻度調査票(BDHQ)による食事調査を実施した後、約300種類のICタグ付きフードモデルから、普段1日分の食事を朝、昼、夕、間食の別にそれぞれ3回選ばせ、そのエネルギー、栄養素量を算出した。エネルギーと各栄養素について相関分析を行ったところ、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物については相関関係が見られた。一方で、食塩など味に関わる見た目でわからない栄養素については相関関係が見られなかった。今後は対象者を増やすとともに、フードモデルの構成やデータを補正するための質問の必要性などを検討して、ツールによる食事調査の妥当性を高めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度はフードモデルとICタグを組み合わせた食事調査および栄養指導ツールについて、その妥当性と効果を検討する予定であった。コロナウィルス感染症の流行に関する対応のため、研究、実験参加者の確保等が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究の対象者確保が困難な状況であるが、所属機関の学生等、可能な限り対象者数を増やすべく努力し、コロナウィルス感染症が収束するのを待って、説明会、調査・実験等を迅速に進めていきたい。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス感染症に関連して、参加予定だった学会等が中止になったため、旅費等に残額が生じた。可能であれば、次年度に同じく旅費等として活用したい。
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