2022 Fiscal Year Research-status Report
カンボジアの遺伝医療の普及へ向けた医療者と中・高校生へのヒト遺伝教育モデルの開発
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20K03270
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
佐々木 元子 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 助教 (90725665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 秀彦 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (40297932)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | カンボジア / ヒト遺伝教育 / 中等教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度もCOVID-19の影響で渡航が叶わず、研究の遂行に苦慮した。研究開始時よりカンボジアの学校では休校やオンライン授業が続いており、またインターネット環境も不安定なため中高生のアンケートは難しい状況であった。 そこで今年度は、インターネット環境が使える大学生をターゲットとし、カンボジアと日本の学生における疾患と遺伝の認知度を知るために、予備的なインタビュー調査を行った。質問項目は以下の8項目とした。①「病気」と言われて思いつくもの、②それはどんな病気(症状)か、③その中で「治る病気」は何か「治らない病気」は何か、④「がん」は治る病気/治らない病気のどちらか、⑤生まれつき病気の人がいることを知っているか、⑥「感染症」を知っているか?治る病気/治らない病気のどちらか・かかりやすい人/かかりにくい人がいることを知っているか、⑦「生活習慣病」を知っているか?治る病気/治らない病気のどちらか・かかりやすい人/かかりにくい人がいることを知っているか、⑧親から子へ遺伝する(伝わる)病気があることを知っているか。 インタビューは、zoomを使用し、カンボジアの学生2名、日本の学生1名に対して行った。2020年度に実施した高等学校の教科書調査では、カンボジアの教科書は遺伝に関する内容が充実していたが、インタビューでは科学的に正しい知識は多くはない様子が見られた。また、インタビューに協力した学生は生活習慣病に関する知識もあったが、カンボジアの一般人では糖尿病に関する知識がないとの情報も得ており、今後さらなる調査が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究が採択された2020年4月~2023年3月の3年間は、COVID-19の影響により日本‐カンボジアの渡航が叶わず、研究の遂行が困難であった。カンボジア在住の研究協力者も、プノンペンのロックダウンなどの影響によりカンボジア国内での活動も制限される状況が続いていた。そのため進捗としては、教科書調査、アンケート調査の準備、大学生への予備的インタビューに留まっている。2023年には、カンボジアでのインタビュー及びアンケート調査を実施すべく、準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
カンボジア在住の研究協力者とも、密に連絡を取っており、夏の渡航に向けて準備を進めている。夏には教員や病院職員との面談、秋~冬には、中高生や大学生対象のアンケート調査を計画している。
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Causes of Carryover |
当初予定していた、カンボジアへの渡航が叶わず、予定通りにいかなかった。 2023年度には研究協力者と共にカンボジアへ渡航し、情報収集、インタビューおよびアンケート調査を実施する予定である。
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