2023 Fiscal Year Annual Research Report
SDGsを見据えた理工系学生のための技術者倫理教育プログラムの開発
Project/Area Number |
20K03287
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Research Institution | Yonago National College of Technology |
Principal Investigator |
中島 美智子 米子工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20390487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箕田 充志 松江工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (00311069)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 技術者倫理 / SDGs / 環境文学 / エコクリティシズム / 原子力 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である2023年度は以下の3点を実施した。 (1) 環境教育・原子力教育先進校であるカナダのMcMaster大学およびBruce 発電所をはじめとする原子力関連施設の視察・情報収集を行った。現在、カナダの原子力発電所はオンタリオ州に18基とニューブランズウィック州に1基存在する。このうち、Bruce 発電所は現在稼働中の発電所としては世界最大である。また、同大学にはプール型の教育用原子炉があり、カナダの原子力関連のリーダーの多くは McMaster大学出身であることが知られている。同大学の長崎晋也教授から、最先端の環境教育・原子力教育について伺い、その後、意見交換することができた。この現地調査によって、原子力発電が持つ環境負荷への懸念とその対策など本研究に関する多くの知見を得ることができた。本研究の成果は「カナダにおける原子力の理解増進活動に関する考察(高専におけるエネルギー・環境教育活動に関する事例紹介)」オールしまねCOC+事業しまね大交流会で発表したのち、『原子力フォーラム』に「国際的な原子力理解増進活動に関する報告」として掲載された。 (2) 米子高専名誉教授齊藤正美氏を招聘し、本研究課題に関する講演会を開催した。この講演会を元に、学生たちはSDGs に関連した地域の問題解決に取り組み、これを英語で発表した。また、本研究成果は、第17回全国高等専門学校英語プレゼンテーションコンテストにて発表し、特別賞(COCET賞)を受賞する栄誉に輝いた。 (3) 松江高専、米子高専、島根大学の学生らと共に、独立行政法人日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所、東海第二発電所などをそれぞれ視察し、関係者各位から有意義な知見や意見聴取を行った。本研究成果は、国立研究開発法人産業総合研究所丸井敦尚氏を招聘し、研究報告会を実施することで、地域への情報発信と普遍化に繋がった。
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