2022 Fiscal Year Research-status Report
「集団による共有」が災害のリスク認知パラドクスにもたらす行動変容の研究
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20K03304
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
塩谷 尚正 梅花女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00756231)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 防災準備行動 / リスクの共有 / 自然災害 / 集団 / オンライン実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの実績として、新型コロナウィルスに対する感染予防行動に自然災害に対する防災準備行動との類似性を想定して、Web調査を用いて感染予防行動の規定因として責任感の高さや集団内関係性認知の高さなどが及ぼす影響を分析し、その成果を論文として発表した(査読有、「リスク学研究」)。 当該年度は、学務の負担において想定外の大幅な増加があったため、研究に注力できるエフォートの割合が計画よりも大幅に低下してしまった。そうした中で、自然災害に備える行動を従属変数として、リスクの集団での共有の想起条件と単独想起条件との比較をするための実験室実験またはオンライン実験の計画作成に着手し、文献研究を中心に進めた。先行研究の文献を渉猟し、独立変数と従属変数の操作的定義を検討している。また、オンライン実験を実施するために必要なプログラムを作成するために、参考文献に基づいてプログラミングに取り組んでいる。その他、実験計画について、研究協力者との議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
すでに、新型コロナウィルスに対する感染予防行動の規定因に関する調査研究の成果を論文として学会誌に発表することができている。しかし、その後の実験室実験の実施に関して、学務の負担において想定外の大幅な増加があったため、やや進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の進捗は遅れているが、計画遂行のために文献研究や研究協力者との議論を実施して、準備を進めている。今後は、実験室実験のためのコンピュータープロ グラムを作成し、実験を実施する予定である
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Causes of Carryover |
予定された実験が実施されず、また新型コロナの影響で出張旅費の支出も見込みが減ったため、次年度使用額が生じた。本年度は実験の実施と、必要に応じた出張旅費および物品費、委託費などを支出する。
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