2023 Fiscal Year Annual Research Report
小児期の逆境的体験(家庭および学校)と引きこもりの関連
Project/Area Number |
20K03307
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
和久田 学 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (20646210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 倫子 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任講師 (30773791)
斉藤 まなぶ 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (40568846)
足立 匡基 明治学院大学, 心理学部, 准教授 (50637329)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ACE / 学校ACE / 虐待 / 引きこもり / いじめ / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
20歳から34歳までの4000人をWebアンケートにより調査し、ACE及び学校ACEが成人期のメンタルヘルスや社会適応(引きこもり)に与える影響について解析した。 これまで親や家族からの虐待体験、家族のアルコールや薬物依存、DVなどの家族の機能不全であるところのACE(Adverse Childhood Experiences:逆境的小児期体験)が成人期の心身の健康や社会適応にネガティブな影響を与えることは知られていた。また、こうした家庭での傷つき体験に加えて、地域での暴力、差別など、その他の子ども時代の傷つき体験についても検討がされてきたが、学校における傷つき体験については、これまで十分に検討されていなかった。 本研究はいじめの被害や教師からの暴力や心理的ネグレクトなどの不適切な指導における傷つき体験を学校ACE(School Adverse Childhood Experiences:学校における逆境的小児期体験)として位置づけ、その成人期における影響について初めて明らかにした。成人期のメンタルヘルスは、ACEと学校ACEの両方の関連が見られたが、引きこもりは学校ACEのみが関連していることが分かった。 学校での傷つき体験が、このように引きこもりのリスクを高めるなど、成人期に明確な影響を与えていることが明らかになったことで、いじめや教師による不適切な指導支援の問題の実態解明と早期解決が求められる。また、引きこもりを予防するためには、いじめ予防などの学校の変革が必要であることが分かった。 本研究成果は、国際的科学誌「Frontiers in Public Health」に10月26日(木)に公開された。
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Research Products
(2 results)