2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K03313
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Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
市村 美帆 和洋女子大学, 人文学部, 助教 (30805560)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 自尊感情 / 変動性 |
Outline of Annual Research Achievements |
自尊感情の変動性とは「短期間の自尊感情の変動のしやすさ」である。自尊感情をその高さと変動性の2側面から捉えることにより、これまで矛盾していた自尊感情と適応に関する知見を整理できるようになった。ただし、これまでの研究の多くは青年期(大学生)を対象としていることや、ある1期間の自尊感情の変動性を測定しており、自尊感情がなぜ変動するのか、自尊感情の変動性のメカニズムについては検討が不十分であった。そこで、本研究では、自尊感情の変動性の横断的な検討、縦断的な検討、自尊感情が変動する出来事を限定的に捉えた調査を行い、自尊感情の変動性のメカニズムを明らかにすることを目的としている。 2021年度は、2つの研究を行った。第1に、わが国における自尊感情の変動性研究の動向について整理した。具体的には、日本における「自尊感情の変動・安定に関わる研究」に注目し、研究の推移について取り上げた。次いで、自尊感情の変動・安定に関わる研究に該当した68件の研究を概観し、同一の対象者に対する測定回数と、その測定間隔について、整理を行った。また、日常生活の自尊感情の変化を扱った「自尊感情の変動性に注目した研究」の対象者、測定方法および測定尺度について整理した。最後に、日本における自尊感情の変動性に注目した研究から、2つの研究視点を見出した。 第2に、若年就労者を対象に、短期間に複数回自尊感情の測定を行い、社会人を対象とした調査の予備調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症拡大に伴い社会状況の変化を踏まえて、調査実施を見送っていたため。
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Strategy for Future Research Activity |
予備調査を踏まえて、成人を対象とした調査の実施と、自尊感情の変動性に関する横断的検討の研究計画・準備を行う。
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Causes of Carryover |
調査実施を見送っているため、次年度使用額が生じている。2022年度に調査実施を目指す。
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