2021 Fiscal Year Research-status Report
攻撃行動に対する小学生の善悪判断の発達的変化:仮説的推論と道徳感情帰属に着目して
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20K03327
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
越中 康治 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 准教授 (70452604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目久田 純一 梅花女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40783395)
淡野 将太 琉球大学, 教育学部, 准教授 (20618532)
徳岡 大 高松大学, 発達科学部, 講師 (80780642)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 攻撃行動 / 児童 / 善悪判断 / 道徳性 / 認知 / 感情 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,攻撃行動に対する小学生の善悪判断の発達的変化を検討し,攻撃行動の正当化と認知及び感情の発達との関連を明らかにすることであった。幼児を対象とした国内の先行研究(越中, 2005, 2007)から,攻撃行動でも,仕返しや報復を目的とした場合には許容されやすいことが報告されていたが,攻撃行動の善悪判断に関して, その後,動機や形態などを細分化した検討はほとんどなされてこなかった(金綱・ 濱口, 2019)。しかし近年,金綱・濱口(2019)が,中学生を対象として攻撃行動に対する善悪判断を検討し,幼児の場合(越中, 2005, 2007)と同様に仕返しを動機とした攻撃が許容されやすいことを見出している。ただし,小学生を対象とした検討は十分になされてこなかった。そこで,本研究では,小学校の児童を対象として,実験・面接法による調査を実施する計画であった。しかしながら,前年度は新型コロナウイルス感染症の影響によりこれらの実験・面接が実施できない状況となったため,当該年度は当初の予定を変更し小学校の1年生から5年生までの児童を対象とした質問紙調査を実施した。質問紙調査では,物語上の架空の人物が示す言語的攻撃(いやがるあだなで呼ぶ)と関係性攻撃(遊びのグルー プに入れない)について,これらの攻撃が利己的な理由からなされた場合と仕返しとしてなされた場合とで,善悪判断やその理由づけがどのように異なるのか,9歳前後で判断等にどのような差異が生じるかを中心に検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度,新型コロナウイルス感染症の影響により当初予定していた実験・面接が実施できない状況となったため,研究の実施計画を変更せざるを得ない状況となった。当該年度に実験・面接として実施予定であった内容を質問紙調査に切り替えて実施することはできたものの,本研究課題の進捗状況は全体として遅れていると言わざるをえない。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは当該年度に実施した質問紙調査の分析と結果の公表に向けた作業を行い,この結果を踏まえて,今後の調査をいかに実施するかについて調査協力先の小学校と協議しつつ検討していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により,当該年度は当初予定していた調査ができないなど,研究の進行に遅れが生じたため。
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