2022 Fiscal Year Research-status Report
不登校予防につながる子どものレジリエンススキルの縦断的・質的解明
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20K03362
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小林 朋子 静岡大学, 教育学部, 教授 (90337733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 弥生 法政大学, 文学部, 教授 (00210956)
古見 文一 静岡大学, 教育学部, 講師 (70771848)
五十嵐 哲也 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (90458141)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | レジリエンス / 不登校傾向 / ストレス反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、前年度に引き続き中学生へのインタビュー調査とアンケート調査を行った。インタビュー調査は、前前年度からレジリエンス尺度得点が上昇し、かつストレス反応が低下した生徒の中から、生徒本人と保護者の同意が得られた4名に行った。インタビュー調査から10項目が得られた。 次に、S県内の国公立学校の小学生1,129名、中学生 2,276名、計3,405名を対象としたアンケート調査を実施した。調査内容は①小中学生用不登校傾向尺度(五十嵐,2015):「全般的な登校意欲の喪失傾向」「享楽的活動の優先傾向」「心理的な不調傾向」の3因子 ②ストレス反応質問紙(石原・福田,2007):「不安・抑うつ」「身体不調」「イライラ」「慢性疲労」「気力減退」「意欲低下」の6因子 ③「日常ストレッサー尺度(西野ら,2009):「友人関係」「学業」「家庭」の3因子、④子ども用レジリエンススキル尺度、の4つの尺度を用いた。レジリエンススキル尺度はインタビュー調査で得られた項目を入れて再度、実施した。調査時期および方法:調査は、2022年9~10月にかけて教室で実施した。 その結果、不登校傾向の下位尺度と他の尺度の相関を校種ごとに算出した。その結果、低~中程度の相関であった。また、「全般的な登校意欲の喪失傾向」と「心理的な不調傾向」において交互作用が有意であった。単純主効果を調べたところ、いずれの下位尺度も中学生で女子が男子よりも高く、女子は小学生よりも中学生で高いことが明らかになった。五十嵐(2015)では交互作用が認められていなかったことから、コロナ禍の影響かどうか引き続き追跡していく必要があると考えられる。現在、レジリエンススキル尺度との解析途中であり、また縦断データについても解析を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により調査の実施時期が遅れてしまったため
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中にデータ解析を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により調査が遅れたため、2023年度に調査を行う予定である
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