2022 Fiscal Year Research-status Report
心理学研究のためのRを用いたWeb教材開発の促進とその教育効果検証
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20K03368
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
山田 剛史 横浜市立大学, 都市社会文化研究科, 教授 (10334252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉澤 武俊 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (30361603)
寺尾 敦 青山学院大学, 社会情報学部, 教授 (40374714)
村井 潤一郎 学校法人文京学院 文京学院大学, 人間学部, 教授 (50337622)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 心理統計教育 / Web教材 / R / 教育効果の検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,心理統計の授業を担当している教員と学生の双方に有益な教材を開発し,その教育効果の検証を行うことである。具体的には,1. 心理統計の授業においてRを活用した事例・教材・Tipsの整理,2. Rに関するWebベースの自習用教材の開発,3. 開発した教材の教育効果の検証,を行う。これまで本研究組織が行ってきた研究と継続性を持つ,2が主たる研究となる。 令和4年度は,前年に引き続いて,本研究組織で開発したWeb教材改良版を活用し,教材のコンテンツを充実させることを目指し,また,作成した教材の教育効果の検証のための実験計画立案に時間を割いた。 本研究におけるWeb教材は,Moodleをベースにしており,Moodleの小テストモジュールと連携ができる「R Codeプラグイン」によりWeb上でRを動かしながら学習できるインタラクティブな教材の開発が可能である。学習者はMoodle上でRコードを入力しながら,Rと心理統計について学習することができる。 今期は従来から継続した教材の開発とWebサーバーへの格納とともに,新規の試みとして「R Codeプラグイン」にcmdstanrパッケージをインストールすることで,ベイズ統計モデリングの学習をより直感的に行えるようになった。本研究組織で開発した従来のベイズ統計学の教材と異なり,学習者は自らが書いたコードを実行することでMCMCサンプルをリアルタイムにサンプリングすることが可能である。cmdstanrの実装により,学習者は実際のデータ分析に近い経験をMoodle上でできるようになった。 現状未解決の課題として,本研究で開発する2タイプの教材(心理学研究法に関する教材とベイズ統計モデリングに関する教材)について,R Codeプラグインを活用した学習者により直感的で学びやすいものを開発することである。これは令和5年度に解決したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に引き続いて,Rに関するWeb教材改良版に搭載するコンテンツを一定数開発することができた。また,Zoomと対面による定例ミーティングを開催することで,研究組織のメンバー間の意思疎通を図りながら,研究を遂行することができた。 しかし,2種類の教材をR Codeプラグインを用いて開発するのにやや戸惑っている。また,開発した教材の効果検証実験も行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
データベースへの教材のアップロードについて,R Codeプラグインの使用を前提とするものとしないものの,異なるタイプが存在する。これらの棲み分けと,教育効果検証のための対面での実験を計画・実行する。また,cmdstanrパッケージのインストールにより,R-Codeプラグインにおいて,MCMCサンプルの抽出をリアルタイムで行うことが可能になった。これを利用して,ベイズ統計学に関する教材を追加していく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため,海外の国際学会への参加が困難だったことと,開発した教材の効果検証実験を令和5年度に実施するために予算を担保したことが理由である。
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Research Products
(8 results)