2023 Fiscal Year Research-status Report
Effect of self produced locomotion to cognition, emotion, and language development in infancy
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20K03377
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
内山 伊知郎 同志社大学, 心理学部, 教授 (00211079)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 乳幼児 / 感情 / 認知 / 言語 / 身体発達 / 母子関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、乳幼児期における認知、感情、言語の発達に関して機能的な立場から検討をしています。母親から子供へのかかわりは環境面の影響因として重要と考えられますので、母親からの働きかけの様相について総合的に検討していく必要があります。令和5年度はCOVID-19の影響を受けて乳幼児の実験室での対面実験が実施しにくい状況が続いていました。その対応策として、保育園や幼稚園などで乳幼児と保護者に対する対面実験を実施して、母子間での言語コミュニケーションを中心とした検討を令和3年度に継続して実験的に実施しました。乳幼児期の言語理解や表出について検討するために、発達の規定因として母子コミュニケーションに着目し、母親から子供への働きかけである絵本共有や歌いかけなどの分析を実施し、その機能について検討を深めています。 これらの研究成果は、令和5年度には日本応用心理学会などで報告されています。また、日本保育学会でのシンポジウムにおいて、令和3年度に引き続き、母親からの働きかけであるマザリーズ、つまり乳幼児向けの話しかけ方の議論がなされる際に、本研究代表者の機能的視点から指定討論者として紹介しています。令和5年度の研究成果は、令和6年度に日本応用心理学会や日本心理学会等で発表を予定しています。また、令和4年度に続き、日本保育学会でのシンポジウムにおいて、本研究代表者の研究成果を指定討論者として報告することとなります。米国のカリフォルニア大学バークレー校やサンフランシスコ州立大学の研究協力者との研究連携を進め、国内外において研究成果の発表を継続して行っていきたいと計画しています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年春から流行したCOVD-19の影響を受け、乳児を対象とした対面の実験に大きな制約がでていましたが、保育園や幼稚園の一室を借りる形で乳幼児や保護者との研究が実施できるように進展しましたので、制約のある中でも一定の研究成果をあげることができています。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の影響で、オンライン実験を導入し、接触場面を極力減らすための対策を立てて実施を進めてきましたが、令和5年度にはCOVID-19が5類に変更され、社会的に落ち着いた段階に移行していますので幼稚園を借りての研究と、さらに実験室での対面実験を開始するため、実験室の対策、つまりアクリルボードやビニールによる遮蔽、室内の換気などの感染予防対策を立てています。ZOOMによるオンライン研究を併用し、対面実験実施を目指して進む計画です。
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Causes of Carryover |
令和5年度もCOVID-19の影響により乳幼児を対象とした実験手法の変更があり、計画が令和6年度に持ち越されています。そのため、予算上も次年度使用額が生じています。しかし、COVID-19が落ち着きをみせていますので、令和6年度で海外共同研究者との打ち合わせを進め、幼稚園や実験室実験も含めた研究計画を進捗させます。
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