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2021 Fiscal Year Research-status Report

新しい大規模公的テストに有効な教育測定と教育診断のための統計モデルの開発

Research Project

Project/Area Number 20K03383
Research InstitutionThe National Center for University Entrance Examinations

Principal Investigator

荘島 宏二郎  独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 准教授 (50360706)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywordstest data / Bayesian network model / local dependence / biclustering / latent rank
Outline of Annual Research Achievements

本年度は,局所従属バイクラスタリング/ランクラスタリング(local dependence biclustering/ranklustering)」という統計モデルの開発を行った。この統計手法は,まず,受験者を潜在クラス(名義的なクラスター)あるいは潜在ランク(順序的なクラスター)に分類しつつ,項目を潜在フィールド(名義的なクラスター)に分類する。その上で,各潜在クラス/ランクにおいて,潜在フィールド間の局所従属構造を仮定して分析を行うモデルである。この統計モデルにより,受験者を診断的に分類しつつ,各項目を質的に分類し,各受験者にとって,次に進むべきクラス/ランクと次に学ぶべき項目集合(フィールド)をフィードバックすることができるようになった。
基本的な設計思想は,バイクラスタリングとベイジアンネットワークモデルを合成したモデルである。各潜在ランク(潜在クラス)を局所とし,各局所において有向非循環グラフ(directed acyclic graph, DAG)によって,潜在フィールド間の従属関係を同定することができる。モデルの推定には,EMアルゴリズムを用い,モデルがデータに当てはまっているかどうかについては,情報量基準などの適合度指標を参照して判断することができる。
また,本モデルを実行するためのプログラムをMathematicaで作成し,申請者のサイト(http://shojima.starfree.jp/tde/index.htm)に置いて公開している。本プログラムは,64-bitのWindowsプラットフォーム上で稼働することができる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度において開発予定の統計モデル「局所従属バイクラスタリング/ランクラスタリング(local dependence biclustering/ranklustering)」は,計画通りに開発することができた。また,本研究の中間的な成果を英語書籍としてまとめることができた。Springer社から『Test Data Engineering』という題名で出版予定である。また,日本行動計量学会や日本テスト学会での学会発表,入試研究ジャーナルでの論文発表などの成果も得ることができた。
加えて,ソフトウェアの開発を行うことができた。ソフトウェアは,申請者のサイト(http://shojima.starfree.jp/tde/index.htm)において公開している。ソフトウェアのデータ入力は,ドラッグ&ドロップ形式で行えるため,必ずしも統計に造詣の深くなくてもユーザーフレンドリな作りとなっている。ソフトウェア開発は,当初予定では次年度以降からの開始であったため,当初予定よりは進行していると言える。

Strategy for Future Research Activity

ソフトウェアの作成に着手することができたが,まだソフトウェアの使い勝手が十分に良いとは言えず,改良が必要な状況である。また,64-bit Windowsプラットフォーム上でのみ動かすことができ,Macユーザーには使うことができない状況である。加えて,各統計ソフトが100メガバイト近くあり,もう少し軽量化したいところである。
また,全ての統計モデルのソフトウェア開発が終わったわけではない。一部の統計モデルについては,まだ開発に着手できていない。特に,ベイジアンネットワークモデルをメカニズムに持つ統計モデル群は,完全に未着手の状態である。次年度以降の課題として急ピッチで整備していく予定である。
さらに,新たな統計モデルの開発を模索中である。当初計画にはなかったが,本研究を遂行している間に,必要性を強く感じたため,その統計モデルの開発にも注力する所存である。具体的には,項目反応モデルと離散フーリエ変換を用いてテスト得点分布の密度を再現するモデルを模索中である。

Causes of Carryover

コロナが収束せず,希望した旅費は執行することができなかった。

  • Research Products

    (7 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (4 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] 傾向スコアを用いた令和3年度共通テスト公民科目間差の試算2022

    • Author(s)
      荘島宏二郎・橋本貴充・宮澤芳光・石岡恒憲・前川眞一
    • Journal Title

      大学入試研究ジャーナル

      Volume: 32 Pages: 122-129

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] Local dependence biclustering2022

    • Author(s)
      Shojima, K.
    • Organizer
      日本行動計量学会
  • [Presentation] モニターデータを用いた日程間得点調整および科目間得点調整2022

    • Author(s)
      荘島宏二郎
    • Organizer
      日本 テスト学会
  • [Presentation] 運転免許停止処分者講習の効果に関する研究,2022

    • Author(s)
      小嶋理江・荘島宏二郎
    • Organizer
      日本交通心理学会
  • [Presentation] 運転免許停止処分者講習の受講効果の検討2022

    • Author(s)
      小嶋理江・荘島宏二郎
    • Organizer
      日本応用心理学会
  • [Book] Test Data Engineering2022

    • Author(s)
      Shojima, K.
    • Total Pages
      600
    • Publisher
      Springer
  • [Book] 消費者心理学のための統計学2022

    • Author(s)
      齋藤朗宏・荘島宏二郎
    • Total Pages
      240
    • Publisher
      誠信書房

URL: 

Published: 2022-12-28  

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