2023 Fiscal Year Research-status Report
新しい大規模公的テストに有効な教育測定と教育診断のための統計モデルの開発
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20K03383
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Research Institution | The National Center for University Entrance Examinations |
Principal Investigator |
荘島 宏二郎 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 教授 (50360706)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 潜在ランク理論 / テスト理論 / エグザメトリカ / Latent Rank Theory / Test Theory / Exametrika |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,開発した統計モデルのソフトウェア作成に注力した。統計モデルは、研究代表者の著書である"Test Data Engineering -Latent Rank Theory, Biclustering, and Bayesian Network Model-" (Springer社)に掲載されている9つのモデル群である。全てテストデータのような2値データ(dichotomous data)を分析するためのモデルである。プログラム開発に用いたソフトウェアは,MathematicaおよびPythonの2つであった。 そのうち、Mathematicaは,Mathematica本体がコンピュータにインストールされていないと稼働できない。しかし,MathematicaがインストールされていればMac OS上でも稼働させることができる。ただし、Mathematicaのバージョンが12.0以降である必要がある。また、Mathematicaのプログラムは、著書で説明した全ての統計モデルについて実行可能である。 さらに、Pythonはスタンドアローンのソフトウェアであるため、ウィンドウズ上でダウンロードすれば特定のソフトウェアがなくとも利用することができる。作成したソフトウェア名は、Exametrika_CTT, Exametrika_IRT, Exametrika_LCA, Exametrika_LRA, Exametrika_BRの5つである。ただし、Mac OS上では稼働しない。 作成したソフトウェアは,研究代表者のウェブサイト(http://shojima.starfree.jp/tde/index.htm)にて公表し,誰でもフリーで利用することができる。なお,専修大学の小杉考司先生がRプログラムでソフトウェアを作成された。その際、助言をいただいてプログラムのバグ修正を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本務(共通テスト)が順調であり、科研費研究に費やす研究時間を確保できたため、順調に進捗することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、最終年度であるため、研究論文を書いたり、学会発表を行っていき、本研究で得られた成果を周知していくことに努めていきたい。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、伝染病の余波や、家族の体調などで、予定していた学会に参加することができず、主に旅費として計上していた予算を使用することができなかったためである。また、使用計画については、行く予定だったが行けなかった学会の次年度大会に参加し発表する予定である。
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