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2021 Fiscal Year Research-status Report

Development of treatment programs for sexual addictions through exploring related risk factors

Research Project

Project/Area Number 20K03385
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

原田 隆之  筑波大学, 人間系, 教授 (10507742)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords性的アディクション / リスクファクター / 遅延価値割引 / サイコパシー傾向
Outline of Annual Research Achievements

病院で治療中の性的アディクション患者、および自助グループに参加中の性的アディクションを抱えた人々に対し、遅延価値割引およびサイコパシー傾向に関する調査を実施した。これらは、既存のリスクファクターに加えて新たな知見を提供するものであると期待されている。
遅延価値割引とは、長期的な大きな価値(遅延大報酬)よりも、目の前の小さな価値(即時小報酬)を重視する傾向のことで、様々な問題行動のリスクファクターであると注目を集めている。特に、近年ではアディクションや非行・犯罪に関連する認知傾向であるとして研究が進められている。本研究では、先行研究に基づき、複数の割引課題を提示して、選好を選択してもらった。それを元にして割引率(遅延価値割引傾向の大きさ)を求め、性的アディクションとの関連を検討する。
サイコパシー傾向については、サイコパシー概念の多様化に基づき、比較的軽微な社会的問題行動に関連する「マイルドサイコパス尺度」(ビジネスサイコパス尺度とも呼ぶ)を開発した。この新たな独自尺度を用いて、性的アディクション者におけるサイコパシー傾向を測定した。
これらはいずれも、先行研究では、性的アディクションとの関連が明らかにされていないものばかりであり、こうした要因との関連を明らかにすることは、性的アディクションの理解を深め、リスクアセスメントの精度を向上させ、治療成績を向上させるうえで大きな意義があるものだといえる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

コロナ禍での調査であったため、特に自助グループにおいてはグループの開催回数自体が激減し、参加者も非常に少ない状態が続いていた。そのため、目標サンプル数に達するために時間を要したが、今年度中に目標数を回収することができた。

Strategy for Future Research Activity

今後はデータ解析を進めるとともに、参加者のリラプスに関する情報を縦断的に収集したい。データ解析結果をもとに、従来のリスクファクターに加えて、今回新たに調査した、遅延価値割引傾向やサイコパシー傾向などがどのように関連しているかを分析したい。特にサイコパシー傾向に関しては、その下位尺度を含めて詳細な分析を行う予定である。
さらに、新たなリスクファクターが明確になれば、それがリスクアセスメントや治療においても活用できる知見となる。したがって、アセスメントや治療に対する活用の方向性についても考察を深めることとし、それによってより臨床的な価値の大きな研究としたい。

Causes of Carryover

コロナ禍の影響で、予定していた学会出張(特に国際学会)ができなくなり、その旅費の執行ができなかった。感染状況および海外出張条件の緩和などを注視しながら、来年度は対面開催の学会などには、感染対策を徹底しながら参加するようにしたい。また、オンライン開催などの学会が多い場合は、論文執筆を早目に進め、英文校正や投稿のための費用に充てるように対応したい。

  • Research Products

    (4 results)

All 2022 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 企業内不正防止のための「ビジネス・サイコパス」尺度の開発2022

    • Author(s)
      原田隆之・秋葉光恵
    • Journal Title

      犯罪心理学研究

      Volume: 51 Pages: -

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 子どもを性犯罪から守るには2021

    • Author(s)
      原田隆之
    • Organizer
      日本犯罪心理学会
    • Invited
  • [Presentation] 治療効果をいかに高めるか:FidelityとIntegrityに着目して2021

    • Author(s)
      原田隆之
    • Organizer
      日本アルコール・アディクション医学会
  • [Book] Addiction Medicine (3rd edition)2022

    • Author(s)
      Takayuki Harada
    • Total Pages
      -
    • Publisher
      Oxford University Press

URL: 

Published: 2022-12-28  

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