2020 Fiscal Year Research-status Report
多機関によるビッグデータ収集の基盤としての臨床実践の共通データセット開発
Project/Area Number |
20K03387
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高野 明 東京大学, 相談支援研究開発センター, 准教授 (50400445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 健一 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 教授 (10284142)
吉良 安之 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 教授 (30195408)
福盛 英明 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 准教授 (40304844)
榎本 眞理子 東京大学, 相談支援研究開発センター, 講師 (40632394)
大塚 尚 東京大学, 相談支援研究開発センター, 助教 (60735075)
川崎 隆 別府大学, 文学部, 准教授 (60747509)
太田 裕一 静岡大学, 保健センター, 准教授 (70324142)
池田 忠義 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (70333763)
田中 崇恵 筑波大学, 人間系, 助教 (80737750)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 学生相談 / 心理臨床実践の評価研究 / ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、学生相談の領域をフィールドとして、多機関によるビッグデータ収集を可能にする心理臨床実践の個別相談に関する共通のデータ収集の枠組みについて検討を行うことである。心理臨床実践に関するビッグデータを総合的に検証する基盤を作ることで、エビデンスにもとづいた臨床心理学的介入の評価とその改善のための方法論開発に繋がることが期待できる。 初年度は、「研究1:臨床実践の場におけるデータ収集に関する調査と収集項目の検討」として、本研究に参加する研究分担者の所属大学の各学生相談機関における、相談活動に関する現状のデータ収集方法について調査し、アメリカの学生相談機関でのデータ収集と共有方法についての訪問調査も行い、共通データセットに含めるべき項目の洗い出しを計画していた。 しかし、コロナ禍の影響を受け、研究代表者・研究分担者の相談業務が多忙となり、また、海外への渡航が困難になったことから、アメリカの学生相談機関を対象とした訪問調査を延期せざるを得なくなった。そこで、本年度は、各大学の学生相談機関におけるデータ収集方法に関する調査について、調査項目と調査方法について検討した。また、アメリカで用いられている共通データセット(Center for Collegiate Mental HealthのStandardized Data Set)に関する文献調査を実施し、来年度以降の訪問調査の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響を受け、研究代表者・研究分担者の本務である学生相談業務が多忙となり、初年度に計画していた研究の進捗が遅れた。また、海外への渡航が困難になったことから、アメリカの学生相談機関を対象とした訪問調査を延期せざるを得なくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍の影響を受けて、初年度の計画のうち、米国におけるデータ収集法について調査が実施できなかった。そのため、来年度以降に当該調査を延期し、国内でのデータ収集を先行して実施する準備を行った。 令和3年度は、初年度の研究の遅れを取り戻すべく、新型コロナウイルス感染症の拡大状況を見つつ、学生相談機関におけるデータ収集方法に関する調査を実施し、海外渡航が可能になった段階で、アメリカの学生相談機関でのデータ収集と共有方法についての訪問調査を実施し、共通データセットに含めるべき項目の洗い出しを行う。また、個人情報保護法や関連する法令や関連する倫理ガイドラインに準拠するようなデータ収集方法について検討した上で、日本の学生相談実践に適した共通データセットを設定する。 令和4年度:前年度作成した共通データセットの活用と検証を、研究代表者・研究分担者が所属する大学の学生相談機関で行う。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響を受け、研究代表者・研究分担者の本務である学生相談業務が多忙となり、初年度に計画していた研究の進捗が遅れた。また、海外への渡航が困難になったことから、アメリカの学生相談機関を対象とした訪問調査を延期せざるを得なくなった。 そのため、当初初年度の支出を見込んでいた旅費等を次年度に繰り越すこととなった。令和3年度以降には、学生相談機関におけるデータ収集方法に関する調査や、海外渡航が可能になった段階での、アメリカの学生相談機関でのデータ収集と共有方法についての訪問調査を実施する予定である。
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