2021 Fiscal Year Research-status Report
Effects of clinical behavior analysis for ASD girls group.
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20K03390
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
佐田久 真貴 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (10441479)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ASD女子 / 発達障害特性 / グループ療法 / 臨床行動分析 / 心理教育 / 仲間 / 地域支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,①実践事例の縦断的効果検証と新規事例の積み上げ,②思春期・青年期女子グループ支援の臨床プログラムを発展させ,その意義と必要性を明確にする,の2点を目的としている.2021年度前後は,参加者が就職や進学する時期にあった.ASD女子がおとなの女性に成長する過程で,どのような支援や介入が必要なのか,ASDの社会的な認識も変化しつつある中,彼女たち当事者の抱える課題や,より生活文脈に即した支援法の確立と発信を目指した.また,Covid19の影響が続いている中での制限ある実践活動となったが,感染対策を行いながら,さらに参加者親子の協力もあり,2グループの活動を行うことができた.活動内容は、「学びの時間」と「エクササイズ」「茶話会」「ふりかえり」の構造で、毎回のアンケートを実施しており、参加者からの感想と意見、気になっていること等の聞き取りを行った. また,本研究の趣旨と社会的意義により地域支援の一環として他機関との連携を開始することができた.今後,新規のグループの立ち上げと介入を地域支援の一環として実践できることが期待される. なお,個別性の高い課題に対しては,個々の事例に応じた機能分析やケース・フォーミュレーションをすすめた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規グループの立ち上げについては,Covid19による活動制限もあり1年遅れて開拓することとなったが,他機関との連携としては開始することができた.既存のグループや個々のABA的アプローチは持続しており,予定通りの進展である.また,アンケート調査からはおおむね良好な結果を得ることができた. 今後,Covid19等の感染症対策により,対面によるグループ活動が中断されたとしても,オンラインでの実施ができる準備は整えている.
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Strategy for Future Research Activity |
既存のグループのうち,就職に向けて活動しているグループは開催頻度を下げていくこと,それ以外のグループはグループ場面と個別面談場面を並行して個々の課題や目的に応じたABA的アプローチで支援していく.また.地域支援の一環として,公的機関との連携により,本グループの新規参加者が増える予定である.参加者は個別性の高い課題を抱えやすい状況にあることから,地域の支援機関との連携は重要となる.研究の進捗状況や成果は,国内外の学会において発表し,本領域の発展に寄与したい.
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Causes of Carryover |
当初使用計画に含めていた海外出張渡航費が未使用であったため,次年度使用額が生じた.次年度も海外渡航は困難と推測しているが,国内学会等の参加機会を増やすことができることと,国内出張が可能になることが推測されているため,翌年度分として請求した.
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