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2022 Fiscal Year Research-status Report

失語症検査CAT日本語版の評価基準作成と活用のための実証研究

Research Project

Project/Area Number 20K03398
Research InstitutionSophia University

Principal Investigator

吉畑 博代  上智大学, 言語科学研究科, 教授 (20280208)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywordsリハビリテーション / 失語症 / 評価法 / 質問紙
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、イギリスでSwinburnら(2004)によって開発された失語症検査Comprehensive Aphasia Test(以下CATと称す)の日本語版検査(以下JCATと称す)を完成させ、その実証研究を行うことを目的にしている。CAT原版は、大きくは3部からなり、第1部は認知機能スクリーニング検査、第2部は言語機能検査、第3部は失語症当事者にインタビュー形式で、失語症になっての「ここ1週間」の気持ちを伺う質問紙で、構成されている。CATは、現在オランダ語版など4言語版の標準化が終了し、フランス語など約27言語で検討が進められている。
本年度は、昨年度末に実施した予備調査の結果を分析し、記録用紙、マニュアル、検査図版を修正した後に、CAT筆頭著者のSwinburnらと連絡を取り合いながら、JCAT試案を作成した。その後、2022年12月末から、本調査を実施中である。本調査は、全国を7ブロックに分け、各ブロック数カ所の言語聴覚士らに依頼した。本調査先は、協力について同意が得られた施設計約45カ所である。本調査対象者数としては、健常データ約50例、失語症データ約100例を目指している。本調査の内容としては、JCATの実施に加えて、JCATの妥当性を確認するために、日本で幅広く使用されている失語症検査SLTA(標準失語症検査、1975)の実施を依頼した。さらにJCATの信頼性(検者間信頼性とテスト-再テスト)を確認するため、データ収集が可能な施設に、調査を依頼中である。
本調査後には、標準化作業を行うため、次の通り分析を実施する。健常者データからは、平均値やSDに加えて、健常者と失語症者とを鑑別するためのカットオフ値を算出する計画である。失語症データからは、CAT原版と同様に、急性期失語症者、慢性期失語症者、全失語症者別に平均値やSD、Tスコアの分析を行う計画である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナ禍において、対面でのデータ収集が制限されることが多く、本調査先でもデータ収集が予定通りには進みにくい状況があった。

Strategy for Future Research Activity

今後、本調査先から戻ってきた健常データと失語症データの分析を、早急に進め、標準化の作業を行う予定である。分析を進め、失語症データの、平均値、SDや、CAT原版で用いられているTスコアの算出を進める予定である。また併せて、JCATのマニュアル、記録用紙、検査図版の整備も行っていく計画である。

Causes of Carryover

新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、本調査の実施が遅れた。さらに、学会や各種講演会においても、オンライン上の開催が多く、旅費などを計画的に使用することが難しかった。
現在、本調査を実施中であるため、今後、データ入力やデータ分析に係る人件費や謝金を支出する予定である。また、対面での学会開催や講習会開催へと、戻りつつあるため、今後の感染状況を注視しながらではあるが、参加し、情報収集や学会発表を行う計画である。

  • Research Products

    (8 results)

All 2023 2022

All Journal Article (3 results) Presentation (4 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Comprehensive Aphasia Testの日本語版(JCAT)へのadaptationについて2023

    • Author(s)
      吉畑博代、渡邊理恵、杉山貴子、伊集院睦雄、綿森淑子
    • Journal Title

      高次脳機能研究

      Volume: 43 Pages: 116

  • [Journal Article] Main consept産出に注目した失語のある人の談話特徴2023

    • Author(s)
      矢頭瞳、吉畑博代
    • Journal Title

      高次脳機能研究

      Volume: 43 Pages: 97

  • [Journal Article] 失語症者のための談話評価法開発の試み第3報-1分間あたりの自立語数、CIU数、%CIUとカットオフ値2023

    • Author(s)
      川上勝也、吉畑博代、道又爾
    • Journal Title

      高次脳機能研究

      Volume: 43 Pages: 94-95

  • [Presentation] 新しい包括的失語症検査J-CATの開発について2023

    • Author(s)
      渡邊理恵、久保田真由美、渡邊玲、鮫島直之、吉畑博代、杉山貴子、伊集院睦雄、綿森淑子
    • Organizer
      STROKE2023
  • [Presentation] 認知症のある人の会話における話題の展開2022

    • Author(s)
      田邉満里、吉畑博代、荻野恵、小長谷百絵
    • Organizer
      第48回日本コミュニケーション障害学会学術講演会
  • [Presentation] 失語症者のインターネットを利用したコミュニケーションの現状とその支援について2022

    • Author(s)
      宮島怜奈、吉畑博代、山本崇博、坂田善政
    • Organizer
      第48回日本コミュニケーション障害学会学術講演会
  • [Presentation] 失語症者における言語流暢性課題に影響する要因について2022

    • Author(s)
      山田佳菜子、吉畑博代、道又爾、浦野雅世
    • Organizer
      第23回日本言語聴覚学会
  • [Book] 図説言語聴覚療法技術ガイド第2版、Ⅲ失語・高次脳機能障害、(5)コミュニケーション障害の訓練2022

    • Author(s)
      吉畑博代
    • Total Pages
      764
    • Publisher
      文光堂
    • ISBN
      978-4-8306-4701-7

URL: 

Published: 2023-12-25  

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