2020 Fiscal Year Research-status Report
Development both the outcome measure for interventions of help-seeking and the intervention program forcused on optimal and functional help-seeking.
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20K03408
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
本田 真大 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (40579140)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 援助要請に焦点を当てたカウンセリング / 援助要請 / 被援助志向性 / 認知行動療法 / 発達臨床心理学 / 学校心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は援助要請への集団・個別対象の様々な介入研究を「援助要請に焦点を当てたカウンセリング」(本田・水野,2017)として体系化を試みている。そして,援助要請に焦点を当てたカウンセリングの課題の一つに援助要請を測定する適切な尺度の作成が挙げられている。 本研究は援助要請に焦点を当てたカウンセリングの効果測定尺度を作成することである。1年目となる今年度の研究は援助要請に焦点を当てたカウンセリングの効果測定方法の現状と課題を把握することである。国内外の研究のシステマティック・レビューにより,効果測定方法を援助要請の態度及び認知,意図・意志(行動の意思決定),行動の量(過去の一定期間内に相談・受診したかどうか,その回数等),行動の質(援助要請スキル,援助要請スタイル),に分類し,その概要を把握した。その結果,多くの研究で,研究の目的や介入対象者に応じて1~数項目で援助要請を測定する項目を作成して使用していること,及び複数の研究で使用されている尺度が明らかになった。 また,いずれの尺度も信頼性と妥当性は支持されているものの,反応性の検討が十分行われていないという課題が見いだされた。そこで来年度の研究では,信頼性,妥当性,反応性の点から質の高い尺度を作成することが課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目の研究計画である先行研究のシステマティックレビューを終えて論文執筆を行っている段階であり,概ね計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り研究2の援助要請に焦点を当てたカウンセリングの介入効果測定尺度を作成することを目的に,3つの研究を行う予定である。ただし,新型コロナウイルス感染症の影響で質問紙調査の実施が困難になったりする可能性があったり,内容的妥当性を高めるためのフォーカスグループ・インタビューが実施できなかったりする等,さまざまな制約のある中で研究を行うため,予定通りに実施できない可能性もある。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により,学会が中止またはオンライン開催となり,旅費がかからなかったことで使用しなかった。 次年度は,現在のところオンラインで開催されるようであるため,旅費は要しないものの,大会参加費や発表費を使用する予定である。また,研究3でオンライン調査を予定していたが,新型コロナウイルス感染症の影響で調査実施が困難になった場合等を考慮して,研究2の一部もオンライン調査に変更する可能性があり,その際にはオンライン調査の費用として使用する計画である。
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