2021 Fiscal Year Research-status Report
ツイッター、インスタグラムとボディイメージとの関連の解明：介入方法開発の試み
| Project/Area Number |
20K03411
|
|---|
| Research Institution | Ochanomizu University |
|---|
Principal Investigator |
山崎 洋子 お茶の水女子大学, 人間発達教育科学研究所, 講師 (30801980)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 聡子 お茶の水女子大学, 人間発達教育科学研究所, 講師 (30401590)
大森 美香 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50312806)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
| Keywords | ボディイメージ / インスタグラム / ソーシャルネットワーキングサービス |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ソーシャルネットワーキングサービス（以降、SNS）によってネガティブなボディイメージを低め、ポジティブなボディイメージ高める介入方法の開発である。最終的には、多くの若い女性が利用するInstagramの画像によるボディイメージに対する介入方法を開発し、その効果検証を行うことを目指している。ボディイメージは女性のメンタルヘルスへの影響が大きいことが指摘されており、ネガティブなボディイメージの改善方法の開発は女性の心理的問題の発生や深刻化の予防への貢献が期待できる。
初年度の令和2年度は、SNSのうち、既存のボディイメージと関連するダイエット方法やフィットネスに関連するInstagram上の画像を収集し、その分類に着手した。具体的には、ネガティブなボディイメージに関連するアカウントにULされた画像のカテゴリー化である。
2年目の令和3年度は、令和2年度に研究代表者が単独で行った分類作業の結果について、精緻化を目的に研究分担者とともに検討を重ねた。しかしながら、Instagram上の画像は内容が多岐にわたり、現状の分類結果は明確に整理されているとは言い難い。この分類は本研究の最終目的である介入方法開発の重要な資料となるため、シンプルで信頼のある分類になるようにさらに検討を重ねる予定である。併せて、高校生男女1,500名および大学生男女1,000名を対象にwebによるアンケート調査を実施した。目的は前述した分類結果の妥当性の確認である。また高校生と大学生、さらに男女を対象とすることで、SNS利用とボディイメージとの関連における発達的な変化や性差を検討した。現在、詳細な分析を進めている。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究分担者との画像の分類作業であるが、オンラインで行うことが多くなったためにやり取りがうまくいかず、進捗が遅れた。その結果、予定していた画像の分類結果の信頼性や妥当性を検討する調査研究の実施が遅れるものとなった。また、令和2年度と同様に、コロナ下のために実験協力者の募集ができず、遅れの原因となった。
|
| Strategy for Future Research Activity |
第一に画像の分類を終了させる。その結果をもとに新型コロナウイルス感染症感染拡大のために実験協力者の募集ができず実施できなかった実験研究を今年度中に実施する予定である。その際、実験者と実験協力者の対面の機会を必要としない、あるいは最小限にするよう計画を再考し実施する。なお、今後の共同の分類作業に関しては、感染に注意しながら対面での作業を取り入れ、効率を上げるつもりである。調査研究の分析に関しては、研究分担者と研究協力者の協力を仰ぎ、早急に進めていく。
|
| Causes of Carryover |
令和2年度に引き続きコロナ禍のため、当初予定していた研究計画が十分に実行できなかった。具体的には実験研究で使用するスマートフォン3台の購入をしなかった。令和3年度も感染拡大の影響の継続が予想されるが、感染対策等方法を見直し実験研究を実施する予定である。スマートフォンを早急に購入し実験環境を整備する。また、令和2年度同様、感染拡大のため、国際学会がオンライン開催となった。令和3年度においてもすでにオンライン開催を決定している学会もあり、国際学会の費用（渡航費・滞在費等）が余る可能性がある。この分に関しては、追加のアンケート調査の実施および研究成果発表の費用とする予定である。
|
