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2021 Fiscal Year Research-status Report

強みや強みを伸ばそうとする心理教育がネガティブな効果をもたらすとき

Research Project

Project/Area Number 20K03428
Research InstitutionKansai University of Welfare Sciences

Principal Investigator

津田 恭充  関西福祉科学大学, 心理科学部, 准教授 (80635665)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords強み / 謙虚
Outline of Annual Research Achievements

さまざまな研究者が謙虚であることは自らの人生に良い影響を及ぼすと仮定しているが,数量的研究では謙虚な人自身が高い主観的幸福感を有しているか否かについて一貫した知見が得られていない。一方,控えめであるという点で謙虚と似た特徴をもつ自己抑制は主観的幸福感と負の相関を示すことが明らかになっている。これらの知見は,自己抑制が交絡しているために謙虚と主観的幸福感の相関が不明瞭になっているかもしれないことを示唆する。そこで,自己抑制を統制することで謙虚と主観的幸福感の関連をより明確にすることを目的として調査を行った。その結果、謙虚は主観的幸福感と有意な正の関連を示した。このことは,謙虚な人が幸福感を得るためには自己抑制的でないことが必要であることを意味している。先行研究では謙虚な人が他者に良い印象を与える(つまり,謙虚であることは他者にとっては良い)ことは洋の東西を問わず繰り返し確認されてきたが,本研究によって,謙虚であることは自分自身にとっても良いことが確認されたといえる。
上記研究に加えて,これまでのポジティブ心理学の成果や課題をまとめた著書を翻訳し出版した。そこでは例えば,ポジティブ心理学の研究は主に欧米(特に北米)で行われており,その知見を過度に一般化しすぎていること,自分の特徴的な強み(signature strengths)を高めるというアプローチが常に正しいとは限らない可能性があることなどの問題が挙げられている。これらは本研究課題にも関連する重要な問題である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナウイルス流行に伴う長期的な行動規制の影響で,予定していた調査や実験が十分に実施できなかった。そのため,やや計画よりも研究が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

社会的望ましさの影響を回避するため,潜在連合テストを用いた強み測定に取り組む。また,調査や実験の一部をオンラインで完結できるように修正する。

Causes of Carryover

予定していた出張(学会発表)の旅費が必要なくなったため繰越金が生じた。これはオンライン調査・実験の環境の整備費用に充てる予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022 2021

All Presentation (1 results) Book (2 results)

  • [Presentation] 控えめな人が幸せになるとき2021

    • Author(s)
      津田恭充
    • Organizer
      日本心理学会第85回大会
  • [Book] 心理学と心理的支援2022

    • Author(s)
      杉本 敏夫、宇惠 弘、多田 美香里、木村 志保
    • Total Pages
      264
    • Publisher
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623091577
  • [Book] ポジティヴ心理学研究の転換点2021

    • Author(s)
      ケノン・M・シェルドン、トッド・B・カシュダン、マイケル・F・スティーガー、堀毛 一也、金子 迪大
    • Total Pages
      608
    • Publisher
      福村出版
    • ISBN
      4571250576

URL: 

Published: 2022-12-28  

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