2020 Fiscal Year Research-status Report
脳内ネットワークの切り替えと内受容感覚の相互作用を解明する
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20K03494
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大上 淑美 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 研究員 (30456264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 泰則 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 助教 (40240759)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 実験心理 |
Outline of Annual Research Achievements |
科研費に採択され、今年度は初年度であるため、まず研究を開始の際の必須事項の確認を行なった。第一が倫理申請である。本研究の実験を行うための必須であり、倫理申請関連の手続きを所属先の倫理委員会に確認した。継続の研究として手続きは行え、倫理審査委員会から実験内容も含め実験実施の承諾を得られた。 本研究の目的は、脳内ネットワークの切り替えと内受容感覚の相互作用を調べることであり、験実施のために最初に「実験課題の作成」を行う必要がある。時間評価課題(あらかじめ指定した数秒程度の時間を頭の中で数えてもらい、その指定された時間が経過したと思ったらボタン押しを行う。数秒後に報酬の有無やフィードバック刺激の有無を示され、さらに数秒後に時間評価が合っていたか間違っていたかのフィードバック情報の提示がなされる)では、実行ネットワークの活動が増すのか減るのか、あるいはデフォルトモードネットワークが働くのかを観察できるので、この課題の一部を変更し、E-Prime(心理実験用刺激呈示ソフト)で新規に課題を作成した。 E-Primeソフトウェア、課題刺激作成と課題プログラム用のパソコン、実験課題呈示用パソコンは、既に購入してあるものを使用しているので、新規購入はしていない。その他の下準備としては、実験時に使用する記録用紙、被験者のプロフィール、主観評価を書き込むシートをWordで作成した。説明用資料はPowerPointにて作成した。 本研究で実施予定の脳波実験とfMRI実験の下準備として、脳波測定のみ予備実験も行った。予備実験で、課題プログラムの動作を確認できた。新型コロナ感染症対策のために、実験を遂行することができなくなり、予備実験データの分析を行いながら、今後のデータ解析のプログラム作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症対策のために、自宅での作業が増えたこともあり、当初の予定通りには全く進まなかった。場所を問わずにできたことは、本実験実施の下準備として実験課題プログラムや各種書類の作成であった。実験課題の刺激を作って、プログラムを修正して走らせることはできたが、自宅での作業は不慣れなため、時間が掛かった。 実験課題を走らせながら、予備実験としての生理指標を取りつつ、本実験に向けての実験課題の最終チェック行う予定は、実験協力者を確保できなかったため、ほとんど進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
実験実施のための倫理審査は済み、実験課題と刺激呈示装置の作成もほぼ完成している。実験協力者を募るのは大変難しい状況ではあるが、実験ができるようになった場合にすぐに実施できるよう実験協力予定者を探し、リスト化する予定である。加えて、実験に関わる消耗品を整える。エタノール綿、電極ジェルなどの欠品や使用期限を確認し、本実験開始後に時間のロスが出ないように揃えておきたい。実験者も実験協力者にとっても清潔で快適な実験環境を作ることを考えている。 短縮化や簡便化できるのはデータの分析の部分なので、手順よく分析を行えるように、必要な流れを図式化や必需品一覧も作成して、問題が起きても停滞して進まなくなる事態を避ける方法を構築する予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)現在までの進捗状況に書いた通り、実験実施まで進めることが出来なかったため、消耗品の購入や被験者謝金に用いるべき予算を使用することが出来なかった。その未使用額は次年度へ繰り越した。 (使用計画) 未使用額の使用については、実験時に必要な消耗品の購入と被験者への謝金に充てる予定である。データ分析に際して、計算速度の向上のため、PC本体の新規購入、分析用ソフトウェアのアップデートへの充当、リサーチアシスタントの雇用を考えている。
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