2020 Fiscal Year Research-status Report
Representation theory of elliptic quantum groups and symplectic duality
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20K03507
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
今野 均 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00291477)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 楕円量子群 / 楕円量子トロイダル代数 / 箙多様体 / 楕円コホモロジー / 楕円種数 / 変形W代数 / ミラー対称性 / シンプレクティック双対性 |
Outline of Annual Research Achievements |
アフィンA_N型楕円q-KZ方程式の楕円超幾何積分解の留数を計算し, テータ関数(引数は同変パラメターの比)のshifted factorialの比を係数とするケーラーパラメターの(形式的)ローラン級数を得た. 幾何学的にはこの積分解は, 一般旗多様体Xの余接束の同変楕円コホモロジーに関連している. 得られた級数は, Xが完全旗多様体の場合には, 三角関数型(同変K理論)への極限で野海-白石によMacdonald 対称関数のローラン級数表示に一致することを示した. この極限での級数あるいは積分解は, 3次元ミラー自己双対的ゲージ理論であるT[U(N)]理論におけるvortex分配関数を与えることが知られている. 我々の結果は, 楕円関数型の場合に対応するシンプレクティック双対が存在することを期待させる. また, 一般旗多様体Xの場合で得られた楕円超幾何積分解は, 同変K理論への極限でOkounkovらが求めたvertex function with descendantsの積分表示に一致することから, vertex functionの楕円コホモロジーへの拡張概念の存在も期待できる. 一方, 昨年度に部分的に得ていたgl_1型の楕円量子トロイダル代数の繋絡頂点作用素の構成を精密化し、これを用いてJordan箙多様体型の変形W代数の定式化を行った. 結果として木村-Pestunが提案するものに遮蔽作用素も含めて完全に一致した. 特に, 昨年度未解決だったW代数の生成母関数の係数の問題は, 精密化した頂点作用素の規格化因子によって解決された. 即ち, 規格化因子により係数は一旦, 対応するヒルベルト概形の楕円種数の形に得られるがp*=pq/t の関係と楕円ノーム pに関する準周期性によりヒルツェブルフのχ_y-種数 (y=1/p*) に落ち, 木村-Pestunとの一致を得る.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
楕円量子群の表現に基づいて導出された楕円q-KZ方程式の楕円超幾何積分解と3次元ゲージ理論において知られているミラー双対の典型例であるT[U(N)]理論との関係がついたことは, 楕円関数型の場合にシンプレクティック双対性を定式化していく上での重要な手がかりになる. また, gl_1型の楕円量子トロイダル代数の表現に基づいてJordan箙多様体型の変形W代数の定式化ができたことで, この新しい楕円量子代数の有用性が示せた.
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Strategy for Future Research Activity |
上述の結果に基づいて, 楕円q-KZ方程式の楕円超幾何積分解が対応すると期待される4次元ゲージ理論のvortex分配関数や超共形指数における3次元ミラー対称性の拡張概念について研究を進める. また, 楕円量子(トロイダル)群の表現の応用として, ヒルベルト概形の同変楕円コホモロジー上の楕円安定包絡射(stable envelope)の表現論的導出や, 6次元ゲージ理論のインスタントン分配関数の計算, 楕円Ruijsenaars系や二重楕円量子可積分系の対角化の問題を考える.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの世界規模での感染拡大により、招待講演が予定されていた2つの国際会議が延期となった. また, 研究打ち合わせを予定していた米国行きも延期することとしたため. コロナ禍が収束し次第, 米国の研究協力者との研究打ち合わせを行いたいと考える. また, 延期となった2つの国際会議は今年さらに延期となり2022年に開催となったので, 繰越となった研究費はさらに次年度へ繰り越すことになる.
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Research Products
(1 results)