2022 Fiscal Year Research-status Report
Elliptic surfaces, branched covers and the topology of plane curve arrangements
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20K03561
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
徳永 浩雄 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (30211395)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 楕円曲面 / 低次曲線配置 / ザリスキ・ペア / Mumford表現 / 超楕円曲線 / quasi-toric relations |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度も引き続き超楕円曲線,楕円曲線の因子の表現とその幾何学への応用について以下に述べるような研究を行った. (1)2022年度には,掲載が決まっていた論文3本が出版された:1. Representations of divisors on hyperelliptic curves and plane curves with quasi-toric relations,2. An explicit construction for n-contact curves to a smooth cubic via divisions of polynomials and Zariski tuples, 3. Torsion divisors of plane curves with maximal flexed and Zariski pairs. 1, 2はA. Takahashiとの共著であり,3はE. Artal Bartolo, S.Bannai, T.Shiraneとの共著である. (2)上記の論文2で提案した超楕円曲線のヤコビアン上の演算方法に関し,その実装について大学院生とともに取り組んだ.その結果を1変数有理函数体上定義された種数2の超楕円曲線に関して位数有限の元に対して適用した.このテーマに関する成果は,2023年3月に岡山理科大学で開催された日本応用数理学会第19回研究部会連合発表会において報告した. (3)楕円曲面上の因子に対するMumford表現を用いて低次曲線配置の一つであるconic-line arrangementを構成し,splitting typeの計算をふた通りの方法で行った.その結果,構成したconic-line arrangementがザリスキ対の興味深い例であることを確かめた.この成果は,坂内真三,白根竹人及びイスラエルのMeirav Amram, Uriel Sinichkinとの共同研究で論文は現在準備中である.なお,この成果は2023年3月に中央大学で開催された日本数学会年で報告しした. (4)楕円曲面に対し,ramified modelとsplit modelという概念を導入しこれらの関係について考察し,その成果を4次曲線とその二重接線の幾何学的性質の研究に応用した.この成果に関する論文は2023年4月にarXivで公開した.なお,この成果は2023年3月に中央大学で開催された日本数学会年で報告しした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は, 2020, 2021年度に比較すると新型コロナ感染症の影響は小さくなったものの2019年度以前のような形で研究集会やセミナーの開催をできない状態であった.しかしながら,代表者が世話人の一人である代数曲面ワークショップを出席者の制限をしつつも再開(2022年度は4回開催:岡山理科大,都立大,徳島大,高知工科大)し,対面による情報収集や討論を行った.また,日本数学会の年会等も対面で再開となったので研究成果を発表(登壇者は共同研究者)を行った.その一方で,研究代表者の公務多忙のため,研究代表者自身による研究成果の発表の機会を持つことができなかった.同様の理由で,論文の執筆についても遅れがちであった. これらの状況を鑑みると本課題の進捗状況については,十分な成果を挙げつつもその成果発信については十分とは思われない.従って,「概ね順調」という区分となった.
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Strategy for Future Research Activity |
1. 2022年度までと同じく,今年度も共同研究者と共に現在執筆中の論文(2021年度に得られた成果も含める)の執筆を進める.2. 2022年度に構成したconic-line arrangementの例では楕円曲面上の因子の存在とその具体的記述に関してMumford表現を用いたことがポイントであった.その過程で,同様の手法がcombinatoricsを固定したconic-line arrangementのパラメータ空間の連結性の研究でも有効である可能性がわかってきた.パラメータ空間の連結性はザリスキ対の研究では重要な問題であり,この問題に対する新たな手法の構築を目指す.3. 楕円曲面のsplit modelとramified modelについて引き続き 行う.4. 2022に行ったその他の研究についても引き続き進める.
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Causes of Carryover |
2022年度は,新型コロナ感染症による制限は少なくなったが研究代表者の公務のため,海外での発表等はできなかったことによる.また,2020, 2021年度の影響も含まれている.2023年度は,現時点で海外の研究発表の予定が複数あるので,このための旅費,また,研究集会医よびセミナーの開催により使用する予定である.
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Research Products
(8 results)