2023 Fiscal Year Annual Research Report
Complementary study on dynamical systems and foliations using methods of partially ordered set and general topology
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20K03583
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
横山 知郎 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (30613179)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 力学系 / トポロジー / 葉層構造 / 位相不変量 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで力学系理論において,時間が十分経った後の性質やその極限的な性質について活発に研究されてきた.特に,力学系にある点の軌道が十分近くに戻ってくるかという再帰性の問題は活発に研究されてきた.一方,これら再帰性と軌道の位相的な性質の関係については知られていなかった.本年度は,力学系の性質であるrecurrenceやPoisson stabilityや等長的であるという性質が,曲面流においては位相的な条件であることを見出し,その内容について論文を出版した.また,これまでの流れの位相不変量,流れの位相不変量を用いた遷移グラフの構成,遷移グラフや分岐図を用いた力学系のトポロジカルな解析の結果について,国際会議の招待講演において報告をした.さらに,正の時間極限と負の時間極限における極限集合の形に依存性があるという結果を東京大学のトポロジー火曜セミナーなどの様々なセミナーで紹介をし,2024年度に行われる研究集会において同じ内容の講演依頼を受けるなど,近隣の研究者からの反応もあった. さらに,研究期間全体を通じて実施した研究の成果については,曲面上の微分方程式の解や流体現象などの流れの不変集合を記述できる計算機上での実装に適した有限位相不変量を構成し,Morse-Smale流の位相的な特徴づけを行い,Morse-Smale流のの遷移グラフが構成できることを理論的に保証し,さまざまな再帰的な流れの軌道類空間を分離公理と順序を用いて特徴付け,その成果を論文として出版し,国際会議の招待講演や数学会の特別講演でその研究成果を報告した.
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Research Products
(12 results)