2020 Fiscal Year Research-status Report
A study for some rational homotopical conditions on the classification spaces of fibrations
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20K03591
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山口 俊博 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (90346700)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 有理ホモトピー論 / Sullivan モデル / 自己親密数 / Hilali予想 / 分類空間 / coformal / H-空間 / elliptic space |
Outline of Annual Research Achievements |
有限複体の自己ホモトピー同値写像類群に関連する不変量である自己親密数(self closeness number)について、有理ホモトピー論的考察をもとにSelf-closeness numbers of finite cell complexesという論文をTopology and its Applications(2020)において小田信行氏と共同でまとめた。さらに、その不変量の相対版を考察し Relative self-closeness numbers という論文にしてBull.Korean Math. Soc.(2021)に掲載した。 Xをファイバーとするァイブレーションに関するDold-Lashofの分類空間Baut_1Xにおいて、単連結有限CW複体XからYへの連続写像に対して、有理化したBaut_1Xから 有理化したBaut_1Yへの写像を導く条件を与え、On a DGL-map between derivations of Sullivan minimal modelsという論文を Arabian Journal of Math.(2020)において発表した。 有理ホモトピー群と有理ホモロジー群の関係についてのHilali予想について研究し、その結果を與倉昭治氏との2つの共著論文 Poincare polynomials of a map and a relative Hilali conjecture Tbilisi Math. J.(2020) と On ratios of homotopy and homology ranks of fibrations Topology Proceedings (2021)において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Dold-LashofのXをファイバーとするファイブレーションのための分類空間Baut_1Xが有理的H-空間になる条件に関連して「Baut_1X は 有理H(2)-空間なら有理的H-空間か?」という予想があるが、西信洋和氏と共同で反例を見つけた。ここで有理H(2)-空間とは、Sullivanモデルの微分構造によって特徴付けられる弱い有理H-空間のことである。このことは、それまで考えられていた以上の分類空間の有理ホモトピー的多様性を示唆していよう。さらに同氏と共同で、分類空間がcoformal(有理ホモトピーLie環からQuillenモデルが構成できる状態)となる条件を月2~3回開催のオンラインセミナーにて研究している。また、栗林勝彦氏主宰の週1回開催される有理ホモトピー論のオンラインセミナーに参加し、分類空間や自己親密数、Sullivanモデル、Quillenモデル、有理ストリングトポロジー等について討論し、知見を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
内容的には、空間だけでなく連続写像p:X\to Yにたいして、ファイバーワイズの分類空間But_1pの有理ホモトピー論も研究し始めている。この結果をファイブレーションの分類写像の持ち上げに適用することにより、ファイブレーションのファイバーへの群の作用の全空間への拡張の障害の研究へ応用できそうである。一方、有理トーラス階数という不変量の相対化について研究していく。さらに従来の(空間の)有理トーラス階数にはHalperin予想というものがあるが、その相対化も研究予定である。 行動的には、各種オンラインによるセミナーへ参加を予定している。さらに秋以降は(コロナ状況にもよるが)できるだけ研究集会に出張参加し直に様々な研究者と研究打合せをしたいと思っている。
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Causes of Carryover |
コロナ禍によって出張ができなかった。終息し次第、出張したいと思う。
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Research Products
(6 results)