2022 Fiscal Year Research-status Report
微分可能写像の特異点理論と部分多様体の幾何のインタフェイス
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20K03594
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
高瀬 将道 成蹊大学, 理工学部, 教授 (30447718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 忠之 京都大学, 理学研究科, 准教授 (70467447)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | トポロジー / 位相幾何学 |
Outline of Annual Research Achievements |
前々年度および前年度に引き続き、微分可能写像の特異点理論を用いて、高次元結び目、滑らかな高余次元結び目、CR正則埋め込み、CR正則はめ込み、totally realな埋め込み、totally realなはめ込みなどを含む広い意味の部分多様体の研究を行った。 「任意の向きづけ可能な微分可能4次元多様体は一つ穴を穿つと6次元ユークリッド空間に滑らかに埋め込める」ということに4、5年前に気づいた。このことを端緒にして、「4次元多様体から6次元ユークリッド空間への埋め込み」と「3次元球面から6次元球面の滑らかな埋め込み」と「GaussのEureka theorem」の関係の研究を始めた。これを前年度から本格的に考えはじめているが、今年度もこの研究に邁進した。 証明の道筋を一つ見つけて考え続けたが、一箇所いまだに証明できていないステップがあるため完成に至っていない。京都に行って考えたりもしたのだが、やはりできなかった。完成に至っていないため「正しい」道筋か否かは分からないものの、進展しているという感触をもちはじめてはいる。はじめ4つくらいあった困難な点を一つずつ減らすことができているからである。とにもかくにも2次元複素平面から4次元円盤を引いたもの(2次元球面上のオイラー類1の2次元円盤束)から6次元ユークリッド空間への埋め込みについてよく知ることが重要であると信じていて昼夜問わず考えている。 2022年7月に開かれた「17th International Workshop on Real and Complex Singularities」においてplenary talkを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症の猛威により研究者との交流がほとんどできなかったことに加え、所属研究機関の運営業務のエフォートが想定を超える速度で増加しつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
この数年で遅れた分を取り返すべく、現在取り組んでいる課題について昼夜問わず考える。コロナ禍の状況が改善してきたので研究者間の交流も活発に再開する。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の猛威により、国内および海外への出張また国内外の研究者の招聘ができず、計画通りの予算執行ができなかったために、次年度使用額が生じてしまった。次年度は研究の遅れを取り戻すべく、国内外への出張を増やし人的交流の機会を増やす計画である。
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