2022 Fiscal Year Research-status Report
Study of categorificaitons of Vassiliev invariants
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20K03604
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 昇 茨城工業高等専門学校, 国際創造工学科, 講師 (10580160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
初田 真知子 順天堂大学, 保健医療学部, 教授 (10364887)
吉田 純 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, 研究員 (20884662)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | DG圏 / MOYグラフ / カテゴリフィケーション / 有限型不変量 / リンクホモロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は40回程度の勉強会を行った(分担者の吉田純(理研)および中兼啓太(ウプサラ大学)).主な成果として (1) DG圏におけるリンクホモロジーの構成,(2) MOYグラフのカテゴリフィケーション が挙げられる.(1)も(2)も現在のリンクホモロジーの精密化・一般化をしていく装置である.例えばホバノフ・ローザンスキーホモロジーは現時点で導来圏においてのみwell-definedであるような構成しかなされていないが,(1)の成果によりDG圏におけるオペレーションを伴うリンクホモロジーに一般化される.また,ホバノフ・ローザンスキーホモロジーは従来,不変性を与える証明が複雑だったため,幾何的な操作に対する分析に対する障壁があったのだが,(2)により,ポイントとなるいくつかの局所変形に対する明解な同型が得られた.上記の考察で,DG圏でRasmussenによるホンフリーホモロジーとsl_n-ホモロジーを繋ぐスペクトル系列がより精密に理解された,また上記の方法で複数の表現のカテゴリフィケーションを統一的に観察することで,バシリエフ不変量の圏論化をなす理論整備を進めている. (3) またMOYグラフの研究として gl(1|1)-Alexander多項式で3次元多様体の不変量を直接取り出す方法を新たに与え(鮑園園(東京大学)との共同研究),バシリエフ不変量とミルナー不変量の研究として多成分のガウス図式についての研究(カモンパット インタウォン(茨城高専)との共同研究),ジョーンズ多項式の係数に関するものとしてクロスキャップ数の計算自動化の研究(山田海音(茨城高専)との共同研究)を行った.また圏論化とバシリエフ不変量に関する亀山昌也(名古屋大, 当時)との共同研究を論文として出版した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来の計画ではsl_nの場合においても,ウェイトシステムを成立させる関係式を得る予定であったが,手探りで成り立ってほしい同型を一つずつ示し,sl_nにおける種数1射を見つけるための状況証拠を集めきるまでは予定よりも時間がかかった.この状況証拠はライデマイスター移動の不変性を見ることによってなされているが,先行研究の計算では,このような視点で研究されておらず,再証明が必要となるため,時間がかかっている.
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Strategy for Future Research Activity |
DG圏おけるsl_n-リンクホモロジーでのライデマイスター移動の不変性を証明したあと,sl_2における交差交換に対応する射をsl_nにおいて発見し,sl_nにおけるウエイトシステムの関係式を得る.
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Causes of Carryover |
業務多忙,社会情勢,研究遂行の進度により参加を予定していた研究会を回避したため.
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Research Products
(10 results)