2023 Fiscal Year Research-status Report
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20K03630
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
縄田 紀夫 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (90614040)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Razak-Jacelon環 / 捩じれなし従順群 / 中心列C*-環 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は主にRazak-Jacelon環という特別なKK可縮単純C*-環への捩じれなし従順群の作用の研究を行った. 特に, poly-Z群や捩じれなし可算可換群をすべて含む幅広いクラスの捩じれなし従順群のRazak-Jacelon環への強外部作用はコサイクル共役の意味で一意的であることを証明した. この結果は2021年度に本研究課題で得られた中心列C*-環の固定部分環によるKirchberg-Phillips型作用の特徴づけを用いることで証明できた. 特に, 2021年度に本研究課題で得られた結果の有用性を示すことができたということである. 今回得られた主結果はSzaboによるStrongly self-absorbing C*-環への捩じれなし従順群の作用の結果の類似がRazak-Jacelon環でも成立するということである. Strongly self-absorbing C*-環はCuntz環, UHF環, Jiang-Su環を含む単位的なC*-環であるが, C*-環やC*-環への群作用の分類理論において重要な働きをするC*-環である. 今回得られた結果から, 一般の単純 stably projectionless C*-環への群作用の研究においてもRazak-Jacelon環が重要な働きをすることが期待される. 今年度得られた成果は, 2023年11月に九州大学で開催された作用素論作用素環論研究集会において口頭発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Razak-Jacelon環へのpoly-Z群や可算可換群を含む幅広いクラスの捩じれなし従順群の強外部作用を分類できたので, とても順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
Razak-Jacelon環への強外部でない外部作用の分類について研究する.
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Causes of Carryover |
2020年度から2022年度のコロナ禍で海外渡航が制限されていたために次年度使用額が生じた. 研究集会に参加する旅費や研究に関連する書籍・物品の購入で使用する予定である.
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