2023 Fiscal Year Annual Research Report
Stochastic Analysis on Infinite Dimensional Spaces from a Geometric View
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20K03639
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
河備 浩司 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (80432904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石渡 聡 山形大学, 理学部, 准教授 (70375393)
楠岡 誠一郎 京都大学, 理学研究科, 教授 (20646814)
星野 壮登 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (20823206)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 確率論 / 確率解析 / 確率偏微分方程式 / 大域解析学 / 離散幾何解析 / マリアヴァン解析 / Dirichlet形式 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の補助事業期間を通して, 大きく分けて以下の2つの研究に大きな進展があった。
(1) 分担者の星野氏, 楠岡氏と共に, (2次元トーラス上の)exp(φ)_{2}量子場の確率量子化を実現する放物型特異確率偏微分方程式の研究を行った。当初はHairerやGubinelliらによる既存の手法を適用することを検討したが, 本質的な困難が生じることがすぐに分かり, その代わりにモデルの特殊性を用いた新たな手法を提案することでこの問題を解決した。またDirichlet形式との関係も明確に分かり, これらの主要な成果をまとめた論文2編は海外の有力専門誌から出版され, 日本数学会や国内外のいくつかの研究集会でも口頭発表を行った。この研究成果は国内だけでなく海外の専門家からも一定の評価を受けたと自負している。
(2) 量子場の離散幾何学的な研究を行うための準備として, リーマン多様体上のドリフト付きシュレーディンガー半群の離散近似の研究を分担者の石渡氏と行った。これは多様体上のFeynman-Kac汎関数積分の有限次元和分近似を考えると言うことにも相当し, 確率数値解析や多様体学習の視点からも面白い研究であると思っている。この成果をまとめた論文1編は, 最終年度に改訂作業を行った後に, 海外の有力総合誌から出版された。それとともに幾つかのセミナー, 研究集会, 確率論シンポジウム, 日本数学会で口頭発表を行った。また最終年度には本科研費を利用して, 海外から数人の研究者を招聘し, 多様体の配置空間上の拡散半群の離散近似に有効であるか否かの議論も行い, 新たな興味深い研究テーマも生まれている。
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