2020 Fiscal Year Research-status Report
Nonrelativistic limit for the nonlinear Dirac equation
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20K03671
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
町原 秀二 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20346373)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | nonlinear Dirac eq. / Blow up solution / 初期値問題適切性 / 初期値問題非適切性 / hypercontractivity |
Outline of Annual Research Achievements |
現代物理学の2つの柱「相対論」と「量子力学」、この2つの理論を統合し相対論的量子力学を具現化するディラック方程式。速度が光速に近い場合でも適用可能なこの波動方程式は1928年に P.A.M. Dirac により導かれた。非相対論的量子力学のシュレディンガー方程式の導出方法に用いられることを一例とした多彩な応用を含む。また1970 年にMario Soler が4フェミリオン相互作用を経由する場の量子論のモデルとして非線形偏微分方程式としての枠組みで理論を展開したのが非線形ディラック方程式の Soler モデルである。対する非線形シュレディンガー方程式はプラズマ中のラングミュア波や、光ファイバー中のレーザーなどを記述する。研究課題は「非線形ディラック方程式の非相対論的極限」である。非線形ディラック方程式の解が、光速度を表すパラメータを無限大にした極限(非相対論的極限)において、非線形シュレディンガー方程式の解に収束する位相を解析する。令和2年度は関連著作として以下の3本の論文を出版することができた。
S. Kawakami and S. Machihara, Blowup solutions for the nonlinear Schrodinger equation with complex coefficient, Differential Integral Equations, 33 (2020), 445--464. Y. Aoki, J. Bennett, N. Bez, Neal, S. Machihara, K. Matsuura and S. Shiraki, A supersolutions perspective on hypercontractivity, Ann. Mat. Pura Appl. (4), 199 (2020), 2105--2116. S. Machihara and M. Okamoto, Sharp ill-posedness of the Dirac-Klein-Gordon system in one dimension, Nonlinear Anal., 192 (2020), 111687, 11.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非相対論的極限を扱う各方程式の時間局所適切性を求めることは本研究課題の根幹をなす重要問題である。関連論文を2本出版できたことは十分な前進である。
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Strategy for Future Research Activity |
方程式の適切性を基礎としながら爆発解や、非適切性などの方程式にまつわる性質も徐々に明らかになってきた。本丸の非相対論的極限の問題攻略の時期が見えてきた。物理的背景をいかに数学的に反映させるか?直近ではこの方面の準備に時間を要するであろう。
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Causes of Carryover |
次年度使用額 583,082 円が生じた。その理由は計画されていた出張が中止となったためである。 次年度は次年度の計画に追加して、当該年度中止となった出張を行う予定である。また物品購入に関しても追加でモバイルのPCおよびPC周辺機器を購入する。
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Research Products
(4 results)