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2021 Fiscal Year Research-status Report

代数学を用いた暗号、符号、擬似乱数のための離散数学研究

Research Project

Project/Area Number 20K03713
Research InstitutionOchanomizu University

Principal Investigator

萩田 真理子  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (70338218)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywordsグラフ彩色 / 印象評価 / AES暗号 / 誤り訂正符号系列
Outline of Annual Research Achievements

相互に関係の深い、以下の3種類の研究を行った。
テーマ1.「暗号と擬似乱数アルゴリズムの開発と評価」AESがラウンドごとにどのくらい混ざっているか調べるために「一カ所に00~FFを入れ,それ以外はすべて00とした256通りの平文を生成する.暗号化鍵はすべて00とする.得られた各暗号文について4bitをひとかたまり(16進数1桁)と見て,振り分ける箱を16個(0~F)に設定し,χ2乗検定を行う.」という条件で検定を行ったところ、3ラウンド目にχ2乗値がゼロとなった。すべての箱に入る数が等しくなるという特殊な状況になっていることは安全性を下げる可能性がある。他にどのような場合に同様の状況になるかを調べた。
テーマ2.「グラフの彩色アルゴリズム、分散彩色アルゴリズムの評価、及びその擬似乱数の配置問題、印象評価への応用」 シミュレーションでは、近くで起こる現象を決定するところに同じ関数で生成された擬似乱数を用いると偏ったデータが出てしまうことがある。この問題は、擬似乱数を割り当てる場所を頂点とし、相関の大きな2点を隣接させたグラフの分散彩色を求めれば解決できる。グラフの分散彩色問題は、与えられた色数でグラフの頂点を同色の異なる二点の距離の最小値が大きくなるように彩色する問題で、これまでの研究で、シミュレーションに現れることの多い格子グラフの分散彩色の存在範囲を決定し、その他のグラフについても効率よく彩色するいくつかのアルゴリズムのアイデアを提案していた。分散彩色研究はデータサイエンス分野で行われている印象評価研究にも応用できることがわかり、グラフ彩色研究の効果的な応用の実現を目指している。特にビッグデータにも適用できるようアルゴリズムの改良を検討した。
テーマ3.「誤り訂正符号系列の存在性についての研究と、その電子署名への応用」こちらについても存在条件についての研究を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究テーマとしている相互に関係の深い、以下の3種類の研究:
1.暗号と擬似乱数アルゴリズムの開発と評価、
2.グラフの彩色アルゴリズム、分散彩色アルゴリズムの評価、及びその擬似乱数の配置問題、印象評価への応用、
3.誤り訂正符号系列の存在性についての研究と、その電子署名への応用、
のうち、テーマ1については新しく得られた知見も多く、順調に進んでいる。テーマ2については、応用研究にも利用してもらえる機会があり、応用研究に使いやすい形で基礎研究を整理している。

Strategy for Future Research Activity

引き続き、研究テーマとしている相互に関係の深い、以下の3種類の研究を行う。
1.暗号と擬似乱数アルゴリズムの開発と評価、
2.グラフの彩色アルゴリズム、分散彩色アルゴリズムの評価、及びその擬似乱数の配置問題、印象評価への応用、
3.誤り訂正符号系列の存在性についての研究と、その電子署名への応用。
1についてはAESの乱数性を評価する研究の中で、特殊な偏りを見つけたため、それがどのくらい安全性に影響を及ぼすか調べていきたいと考えている。2については研究協力者から本研究を用いた応用研究が発表されているため、その裏付けとなる本研究もより使いやすい形に発展させていきたいと考えている。3については引き続き存在条件について調べていきたい。

Causes of Carryover

コロナウィルスの感染拡大により発表を予定していた研究集会が全体にオンラインに変更になり、出張旅費がかからなかったため。今年度はオンラインで発表や研究打ち合わせをできた部分が多く、次年度以降もオンラインでの機会を継続していきたいと考えているため、オンラインでの研究発表や研究打ち合わせをするために便利な機材を購入したいと考えている。

  • Research Products

    (12 results)

All 2021

All Journal Article (6 results) Presentation (6 results)

  • [Journal Article] グラフの重み更新を用い た順位決定のための主成分分析 による重み補正2021

    • Author(s)
      浅見唯葉, 服部佳也乃, 三輪華子, 萩田真理子
    • Journal Title

      日本応用数理学会2021年度年会講演予稿集

      Volume: 2021 Pages: 493-494

  • [Journal Article] 評価値合計順の彩色アル ゴリズムとウェルシュパウエル の彩色アルゴリズムの比較2021

    • Author(s)
      関根 彩桂, 萩田 真理子, 伊藤 貴之
    • Journal Title

      日本応用数理学会2021年度年会講演予稿集

      Volume: 2021 Pages: 495-496

  • [Journal Article] ブロックデザインを用いた順位決定手法の提案2021

    • Author(s)
      服部佳也乃, 萩田真理子
    • Journal Title

      応用数学合同研究集会予稿集2021

      Volume: 1015 Pages: 1-8

  • [Journal Article] 主成分分析を用いた重み補正のグラフの重み更新による順位の変化への影響2021

    • Author(s)
      浅見唯葉, 萩田真理子
    • Journal Title

      応用数学合同研究集会予稿集2021

      Volume: 1016 Pages: 1-6

  • [Journal Article] ブロック暗号の乱数性により生じる安全性への影響2021

    • Author(s)
      島村香帆, 萩田真理子
    • Journal Title

      応用数学合同研究集会予稿集2021

      Volume: 1017 Pages: 1-7

  • [Journal Article] 評価値合計順の彩色アルゴリズムとウェルシュパウエルの彩色アルゴリズムの比較2021

    • Author(s)
      関根彩桂, 萩田真理子, 伊藤貴之
    • Journal Title

      応用数学合同研究集会予稿集2021

      Volume: 1020 Pages: 1-4

  • [Presentation] グラフの重み更新を用い た順位決定のための主成分分析 による重み補正2021

    • Author(s)
      浅見唯葉, 服部佳也乃, 三輪華子, 萩田真理子
    • Organizer
      日本応用数理学会2021年度年会
  • [Presentation] 評価値合計順の彩色アル ゴリズムとウェルシュパウエル の彩色アルゴリズムの比較2021

    • Author(s)
      関根 彩桂, 萩田 真理子, 伊藤 貴之
    • Organizer
      日本応用数理学会2021年度年会
  • [Presentation] ブロックデザインを用いた順位決定手法の提案2021

    • Author(s)
      服部佳也乃, 萩田真理子
    • Organizer
      応用数学合同研究集会
  • [Presentation] 主成分分析を用いた重み補正のグラフの重み更新による順位の変化への影響2021

    • Author(s)
      浅見 唯葉, 萩田真理子
    • Organizer
      応用数学合同研究集会
  • [Presentation] ブロック暗号の乱数性により生じる安全性への影響2021

    • Author(s)
      島村香帆, 萩田真理子
    • Organizer
      応用数学合同研究集会
  • [Presentation] 評価値合計順の彩色アルゴリズムとウェルシュパウエルの彩色アルゴリズムの比較2021

    • Author(s)
      関根 彩桂, 萩田 真理子, 伊藤 貴之
    • Organizer
      応用数学合同研究集会

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Published: 2022-12-28  

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