2020 Fiscal Year Research-status Report
Geometric approach to the extendability of linear codes and optimal linear codes
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20K03722
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
丸田 辰哉 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80239152)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 線形符号 / 最適符号 / 符号の拡張可能性 / 有限射影幾何 / Griesmer 限界 / blocking set |
Outline of Annual Research Achievements |
代数的符号理論において最も基本的な研究課題の一つは、q 元体 F_q 上の長さ n, 次元 k, 最小重み d の線形符号([n,k,d]q 符号)が存在する限界を決定する問題である。q, k, n を固定して d の最大値(誤り訂正限界)を求める問題は、q, k, d を固定して n の最小値 n_q(k,d) を求める問題と等価であり、最適線形符号問題(Optimal Linear Codes Problem)と呼ばれる。線形符号が拡張可能であるための条件を新たに求め、その研究によって得られた拡張定理を用いて最適な線形符号の長さの最小値の確定や、コンピュータを用いた最適な線形符号の探索と構造解析、arc や blocking set といった有限射影空間における(多重)集合の特殊な構造を用いた符号の構成等を通して、最適線形符号問題の解決を目指すのが本研究の主目的である。 本年度は、符号語の全ての重みが体の位数 q で割り切れる q-divisible と呼ばれる性質を持つ線形符号の拡張可能性と、それを応用した一般の q 元体上の最適な5次元線形符号の新たな幾何学的構成方法や、位数の小さい素体上の線形符号の最適線形符号問題等について取り組み、多くの成果が得られた。新しい7元体上の最適な線形符号の構成と3元体上の最適線形符号問題に関する成果は、国内の離散数学や組合せ論に関する研究集会や国際会議 ACCT2020 等で大学院生と共に研究発表を行った。また、4元体上の線形符号の拡張可能性にも取り組み、4元線形符号が拡張可能となるための新たな十分条件に関する知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で述べたように、q-divisible な線形符号の拡張可能性や最適な5次元線形符号についての成果が得られ、国際学術雑誌に論文として発表することができた。拡張可能性について調査し、そこで明らかになった符号の性質を用いて最適線形符号問題に取り組むという本研究の手法が成果を上げたという点で、順調に進展していると考えられる。 また、位数が小さい有限体上の最適線形符号問題についても、一定の成果を上げることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
位数が小さい有限体上の線形符号については、拡張定理を応用して、n_q(k, d) の値が未決定な場合の検討を引き続き行う。その際に必要な低次元の最適線形符号の分類や有限射影空間における blocking set の分類については、コロラド州立大学の Anton Betten 准教授やブルガリア科学アカデミーの Iliya Bouyukliev 教授に協力を要請する予定である。また、新たな最適線形符号のコンピュータを用いた探索も、大学院生と共に引き続き行う。更に、低次元線形符号の非存在証明の一般化についても検討する予定である。 未解決問題を含む低次元の nq(k,d) 表は website で公開しており、随時更新する予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた複数の海外出張が新型コロナウイルス感染拡大のため全て実施できなくなり、次年度使用額が生じた。消耗品の購入や出張旅費等に使用する予定。
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Research Products
(9 results)