2020 Fiscal Year Research-status Report
On the structure of subgraphs and trees with specified properties in graphs
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20K03724
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 晴英 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (00333237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 良太 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (70581685)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 応用数学 / 離散数学 / グラフ理論 / 木 / 因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
グラフの因子問題とは、与えられたグラフに対して、特定の性質をみたす全域部分グラフ(因子)を見つけるという問題である。全域部分グラフとは、与えられたグラフのすべての点と一部の辺からなるグラフのことである。本研究では、グラフの一部分に特定の連結な因子が存在するかに注目する。過去の研究では、マッチングを自然に拡張した概念である奇次数部分グラフという概念に対し、グラフの部分グラフをこの奇次数部分グラフが覆うための必要十分条件を得ることができた。これはグラフ全体での結果をグラフの一部分へも自然に拡張できた例といえる。また、これをきっかけとして、グラフ全体にある構造がグラフの一部にも起こりうるかという、新たな研究対象を開拓した。さらにこの結果を受けて、これまでに知られている多くの因子を包含する新たな因子を定義し、グラフがこの因子をもつための必要十分条件を得ることができた。これらにより、本研究課題を部分的に解決している。本研究の目的は、次の3点の成果を上げることである。 1 グラフ全体でもつ構造がグラフの一部分にもあり得るかを研究し、グラフの全体で知られている性質との関連性を追及していく。 2 グラフの木の構造を様々な角度から検証し、その存在定理の解決方法を提示する。 3 上記2点の融合を提案し、新たな因子理論研究の方向性を示す。 令和2年度は、グラフ全体でもち得る構造が部分グラフにもあるかを追求し、グラフ全体での結果との関連性を明らかにすることである。その結果、令和2年度では、グラフGにおいて、距離が2の任意の異なる2点について、少なくとも1点の次数が充分大であるならば、そのグラフはk-葉連結、すなわち、そのグラフには、任意のk点を葉とする木が存在することを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で挙げた本研究の目的(1)において、今年度は共同研究により、k-葉連結というグラフの内部構造について、研究成果が得られた。これはこれまで、過去の重要な結果を更に拡張した結果であり、新たな視点によって得られた先駆的な研究としての重要な意義があると考える。一方で、この目的(1)では、この結果にとどまらず、より研究を進めていく必要があるとも考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は主に、研究目的(1)を遂行するべく、研究を進めてきた。今後は、この研究目的(1)のさらなる進展および、研究目的(2)で成果を上げることにある。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により、予定していた学会や研究集会への参加が叶わなくなったために次年度使用額が生じた。今後は新型コロナウイルスの感染状況にもよるが、可能な限り、学会や研究集会に参加したい。また、学会等へ参加できなかったために収集できなかった情報を書籍や論文等によって集めたいと考えている。このための費用にも充てたい。
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