2022 Fiscal Year Research-status Report
Research on constructions of spherical designs and its approximate designs
Project/Area Number |
20K03736
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
平尾 将剛 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (90624073)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 球面デザイン / 球面上の調和指数デザイン / 行列式点過程 / 一般化球面アンサンブル / フレームポテンシャル / D4格子 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 半正多面体,ザルガラー多面体などの整凸多面体に対して,球面デザインを一般化した概念である「調和指数デザイン」と「ユークリッド空間上の観点」からその頂点配置が持つ「強さ」の決定を行なった.また,球面データに対する重回帰分析の観点からこれら多面体の頂点集合の統計的最適性・効率性について調査し,その結果を日本応用数理学会研究部会連合発表会において口頭発表した.また,現在,これらを論文としてまとめるため準備作業をしている段階である. 2. 球面デザインを一般化した概念である「調和指数デザイン」の観点からD4格子のシェルの研究を行なった.D4格子の2m-シェルが,極対的な{10,4,2}-デザインであることを示した.また,線形計画限界の議論を用い,D4ルートシステムである2-シェルが,極対的なtight {10,4,2}-デザインであることを示した.さらには,極対的な{10,4,2}-デザインの一意性を示し,このことからD4ルート系の直交変換によるD4格子のシェルの分解,および, モジュラー形式への応用を提示することに成功した. 3. 前年度に引き続き,Beltran-Etayo (2018, 2019) によって提案された点過程 (偶数次元球面における「一般化」球面アンサンブルと奇数次元球面における射影アンサンブルから誘導される点過程) から得られるランダム点配置に関する調査を行なった.これらの結果は論文としてまとめ,JSIAM Lettersに採録されている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」に述べたように新たにD4格子から得られる球面配置に関する問題に着手し,球面デザインに関する幾つかの結果を得ている.また,従来研究の流れを汲む研究から球面デザインの構成法,およびその準備のための研究に対して着実に進展を得ている. 今年度まではコロナ禍の対応を取らざるを得ず,対面での国際会議の参加や海外渡航を見送ってきたが,それも緩和されつつあり,最終年度にはいくつかの国際会議で口頭発表する予定も立てている. これらを総合的に判断し,現在までの進捗状況はおおむね順調に進展しているとした
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Strategy for Future Research Activity |
1. 現在,従来研究の流れとしてHirao et al.(2014), Yamamoto et al.(2019)により扱ったB型の有限既約鏡映群のコーナーベクトル,および,その内分点集合を用いた球面上の重み付きデザインに対する「強さ」の上界に対する考察を行っている.Keast(1987)の古典的な結果を精査すること,及び,Yuan Xu氏による近年の研究成果を精査することにより,デザインの強さの限界を予想する段階に至っている.今後,計算機を用いた探索を行うことでこの予想が正しいことを示したいと考えている.また,本研究は日本数学会での口頭発表,および,論文としてまとめるために既に大まかな準備を終えている. 2. 現在,D4格子のシェルから得られる点配置するに関連し,有限四元数群から得られる点配置に関して,「調和指数デザイン」の観点から詳細な考察を行なっている.de la Harpe et al (2007)で調査されたD4格子とその双対格子に着目し,球面符号の観点から調査を行なっていく予定である.これらに関しても今後,学会発表および,論文としてまとめるため,現在準備を行なっている段階である. 3. 整凸多面体の頂点配置に対する調和指数デザインとしての強さの解析を精査するとともに,多次元化に関する調査を行う予定である.また,それらの統計的な性質(D最適性,G最適性等)に関する調査も行なっていく予定である.
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により,国際会議のための渡航,研究滞在できなかったからである. 2023年度後期において今後のコロナ禍の影響をみながら,国際会議への参加,及び,短期間ではあるが海外研究機関に研究滞在することを計画している.また,研究を進めていく上で必要となる計算機を購入し,今後の研究および成果発表に役立てる予定を立てている.
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