2020 Fiscal Year Research-status Report
Security analysis and development of post-quantum cryptography using optimization theory
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20K03741
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
安田 貴徳 岡山理科大学, 基盤教育センター, 准教授 (00464602)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 多変数公開鍵暗号 / 最適化問題 / 耐量子暗号 / 格子ベース暗号 / 公開鍵暗号 |
Outline of Annual Research Achievements |
国内研究集会での成果発表を3件行った。 以前、研究代表者が提案した最適化技術を利用する多変数公開鍵暗号を格子ベース暗号に転用した暗号方式を提案した。実用パラメータを見積もり、処理性能を調査した。多変数公開鍵暗号の場合と比べて格子ベース暗号のベクトルの次元が非常に大きくなり、その影響で処理性能は概ね多変数公開鍵暗号の方が優れていることが分かった。ただし、鍵長に関しては格子ベース暗号の方が短くなる。 また、多変数公開鍵暗号におけるIP問題を発展させたBIPC問題を安全性の根拠とする暗号方式の安全性を解析した。この暗号方式はPQCrypto2020で提案されたもので、実用パラメータが見積もられていた。しかし、今回の解析により、提案論文で予想されていた安全性が達成されていないことを理論的に見積もった。BIPC問題そのものを解かずとも暗号方式が解読可能であることを発見し、攻撃手法として実現した。結果として、計算量のオーダーを下げることに成功した。攻撃の実装実験も行った。 高機能暗号として知られるペアリング暗号において、これまで効率化が難しいとされていた3次ツイストを用いた構成法に関し、効率化の弊害となっていた部分のアルゴリズムを改良した。この改良はパラメータの探索範囲をより広く取れるという効果があり、楕円曲線の選択の幅を広げた。 BIPC問題を用いた暗号方式に対する攻撃結果については現在、査読付き国際会議に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多変数公開鍵暗号だけでなく、関連のある格子ベース暗号、ペアリング暗号などの成果も上げることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最適化技術の実装と安全性評価に関して研究を進める。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で出張が全くできず、旅費が使用できなかった。
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Research Products
(3 results)