2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K03745
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
近藤 信太郎 岐阜大学, 工学部, 准教授 (60726371)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | プラズマ / 電磁流体力学 / 非線形 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画では、Sugama-Hortonモデルに対して研究を進める予定であったが、Sugama-Hortonモデルの導出元になった簡約化MHD方程式と近い構造をしたモデルに対して研究を行った。
プラズマ中に生じるテアリング不安定性と磁力線の繋ぎ変えを再現した簡約化電磁流体力学(MHD)方程式を研究対象として研究を行った。テアリング不安定性によって生じた磁気島のサイズや個数がパラメーターに依存して変化することを明らかにした論文(M.Ottaviani, et al., Phys.Rev.Lett. 93(2004) 075001. など)で用いられているモデルに対して、擬スペクトル法を用いた数値シミュレーションを行うプログラムをFortranで作成した。擬スペクトル法は、空間方向に対する高速フーリエ変換を偏微分方程式の解法に用いるものである。近年、せん断流れがプラズマの不安定性に及ぼす効果が核融合プラズマの分野で研究されている(市口, 他, J. Plasma Fusion Res. 96(2020) 579-587)。そこで、せん断流れの大きさによって、渦度スペクトルの時間発展の様子がどのように変化するのかを数値シミュレーションを用いて調べることにした。数値シミュレーションを行うときには、せん断流れを考慮した境界条件を用いた。通常の圧縮性MHD方程式はオームの法則が用いられているため、磁場の方程式に密度勾配が現れないが、本研究で考えるMHD方程式は一般化オームの法則が用いられているため、磁気ポテンシャルの式に密度勾配の項が現れるという違いがある。そのため、密度の不均一性によって生じる交換型不安定性を調べるのにも適している。せん断流れがある場合を2次元の長方形領域で考える場合には、周期境界条件と異なる境界条件を課す必要があるが、そのような問題設定の下で解の存在証明を与えて論文にまとめて投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
出張を自粛していたため、当初の計画で予定していた物理学者との研究討論を行うことができなかった。そのため、研究室の学生と共同研究を進めるという形で研究を進めることになったが、教育的効果も考慮して擬スペクトル法を用いたプログラムをFortranで作成して数値シミュレーションも行うことにした。その様な回り道をしたため、論文の執筆が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
出張を行いプラズマ物理学者との研究討論をする予定である。研究室の学生との共同研究と、プラズマ物理学者との共同研究の双方に取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた出張をする時期を後ろにずらしたため、使用計画に変更が生じた。
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