2021 Fiscal Year Research-status Report
Sparse contingency table analysis and its application
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20K03756
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
田畑 耕治 東京理科大学, 理工学部情報科学科, 教授 (30453814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 智之 東京理科大学, 理工学部情報科学科, 講師 (70822526)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 分割表 / 尺度 / 対称性 / 漸近理論 / 欠測データ / 非対称性 / 統計的検定 / 統計的推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
・2021年度も引き続き、標本数とともにセル数も大きくなる漸近論(高次元漸近論)を用いた適合度検定について研究を行った。特に、正方分割表解析における対称性の検定問題に対して、高次元漸近理論の下での検定統計量の漸近分布の導出について研究を行った。文献調査、離散項の評価について検討したが、さらなる調査・検証が必要と考えられるため2022年度も引き続き検討する。 ・2021年度も引き続き、無視できない欠測を含む2x2分割表に関する研究を行なった。Takai and Kano (2008) の方法を参考にして、無視できない欠測を含む2×2分割表に関する対称性の検定を与え、計算機での実装と様々なシミュレーション実験の再確認を行った。2021年度は、これらの結果を論文としてまとめ、論文を投稿した。現在は、査読者コメントを参考に、方法論の比較、さらなるシミュレーションの充実を目指して、論文を修正中である。 ・正方分割表の解析において、部分対称性からの隔たりを測る尺度の推定量が提案されている。この推定量よりも尺度の推定精度が高い尺度の推定量を提案し、その性質を議論した結果を論文にまとめた。さらに、対称性からの隔たりを二次元的に表現する尺度の研究も行ない、その結果を論文としてまとめた。二次元的に表現することにより直感的に対称性からの隔たりを理解できるようになった。 ・順序カテゴリ正方分割表の解析において、ロジット変換に基づく非対称性のモデルを提案し、対称モデルの分解定理を与えた。検定方式や他のモデルとの関係性などを議論し、実際のデータに適用した解析結果を与えた。提案方法は、これまでの多くのモデルが主体角セルに制約を持たないのに対して、提案モデルは主体角セルに制約を持つことが重要な特徴となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は、正方分割表解析における対称性の検定問題に対して、高次元漸近理論の下での検定統計量の漸近分布の導出について研究を行った。また、高次元漸近理論を用いない方法として、ベイズ統計学の応用、計算代数統計の応用などの本研究に関連する文献調査に関して大学院生や他大学の研究者も含めたゼミを行い、多くの議論を行った。その結果、離散項の評価に関する問題点や課題、計算機を用いた場合の計算コストの問題などが明確になり、それらを解決するために2022年度も引き続き検討を行うこととした。 2021年度は、無視できない欠測を含む2×2分割表に関する対称性の検定を与え、計算機での実装と様々なシミュレーション実験、既存研究との比較を行った。シミュレーション実験においては、関連する研究者とzoomミーティングを行うなどして、シミュレーションのシナリオの検討、論文を改善するための方向性を議論した。2022年度は、論文を再考し、再投稿する予定である。 上記の他にも、対称性の検定に関するφ-divergence型統計量の高次のオーダーの導出、φ-divergence型統計量の離散項のオーダー評価、欠測を含んだr×r分割表の対称性の検定、欠測を含む分割表に関するベイズアプローチについて、文献調査結果の報告や意見交換を継続実施した。これらの課題について、いくつかの研究成果が得られつつあるので、2022年度は論文としてまとめる方向でさらなる考察を実施したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には,2021年度の研究体制を継続する。申請者は、欠測を含んだr×r分割表の対称性の検定、欠測を含む分割表に関するベイズアプローチについて、方法論の検討、計算機への実装、実データ解析を主に担当する。欠測を含んだ2×2分割表の方法をr×r分割表へ拡張するためには、識別性の担保が不可欠である。この問題の解決を目指して研究を継続する。研究分担者は、対称性の検定に関するφ-divergence型統計量の高次のオーダーの導出、φ-divergence型統計量の離散項のオーダー評価、対称性の検定に関する高次元分割表解析について、オーダー評価、離散項の導出、数学的な性質の導出を主に担当する。離散項の導出がボトルネックであるとの報告を受けていることから、国内外の研究者と議論することで、問題解決の糸口を継続して探す方向で進める。所属が同じであるという利点を活かして、定期的な意見交換や進捗報告を行いながら、2021年度同様に研究を推進する。また、双方のテーマを融合した研究課題も考えられることから、テーマの進捗状況に応じて柔軟に解決すべき問題を選択する予定である。 研究が上手く進まない場合には、zoomミーティングなどを活用して、外部の研究者などと意見交換をする予定である。また、国内外の学会やシンポジウムに参加し、最新の研究動向をチェックすると共に、外部の研究者とのネットワークの拡張、情報交換を積極的に行う予定である。さらに、研究室に多くの大学院生が所属していることから、大学院ゼミなどでも問題意識を共有し、意見交換をする予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、国内学会やシンポジウム及び国際会議等へ参加する際の旅費として計上していた予算を消化することができなかった。新型コロナウイルス感染症が終息し、国内での移動や海外への渡航が自由に出来るようになれば、旅費として使用する予定である。もし、終息しない場合には、コンピュータの新調などを検討し、計画的な予算執行を目指す。
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Research Products
(17 results)