2022 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of plasma confinement transition in toroidal system by active control of poloidal flow
Project/Area Number |
20K03911
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
高橋 裕己 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (00462193)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 電極バイアス / ポロイダル粘性 / 径電場 / 閉じ込め改善 / 核融合プラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではトロイダルプラズマ磁場閉じ込め装置において、電極バイアスによるプラズマフロー駆動力制御によるプラズマ閉じ込め遷移の実験を実施し、遷移に対する新古典ポロイダル粘性の役割を明らかにすることを目的とする。2022年度のTJ-IIステラレータ(スペイン・国立エネルギー環境技術研究センター(CIEMAT研究所))のキャンペーンでは、電極バイアス実験によるプラズマ閉じ込め改善は実現できなかった。しかしながら、バイアス電極を用いてプラズマ周辺に径電場を印加しながら回転変換をスキャンする実験において、ラングミュアプローブによりプラズマ周辺部を計測した結果、ポロイダルフロー速度(径電場)は、回転変換分布、特に低次有理面と明確に関係する径方向構造を持つことが明らかになるなど、新たな知見が示された。
本課題で行われたヘリカル装置におけるフロー形成と閉じ込め改善に関する研究をさらに発展させるために、今年度は準軸対称ステラレータ(Quasi-axisymmetric stellarator; QAS)配位を備える世界初の実機であるヘリカル型核融合プラズマ実験装置CFQS (中国・西南交通大学)での電極バイアス実験の検討を行った。QAS配位はトカマクに比肩する良好な軸対称性を外部コイルによって実現する先進的な閉じ込め概念であり、トカマクの閉じ込め性能とヘリカルの定常保持特性の長所を併せ持つ。さらに、コイル電流比の制御によって、磁場に大きな非軸対称性を持たせることも可能である。QAS配位を備えるCFQSを用いることで、新古典ポロイダル粘性を連続的かつ極めて広範囲に制御でき、トカマクとヘリカルを接続する磁場領域での実験的閉じ込め研究が可能となる。2022年度はCFQSの実験責任者と複数回の会合を開催し、CFQSでの電極バイアスシステム構築や実験計画の具体化について議論を行った。
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Research Products
(6 results)