2020 Fiscal Year Research-status Report
多スケール乱流に対する径電場勾配と曲率の重畳効果を利用する新たな制御手法の開発
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20K03913
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Research Institution | National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology |
Principal Investigator |
神谷 健作 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 那珂核融合研究所 先進プラズマ研究部, 上席研究員 (60360426)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ITER / ELMs / QH / pedestal / JT-60U / Er / EHOs / LCOs |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度においては、JT-60Uで観測されている大振幅の周辺部不安定性(ELMs)の無い静かな閉じ込め改善モード(QHモード)について、周辺部高調波揺動(EHOs)と呼ばれる特徴な電磁流体的(MHD)振動の特性、線形安定性および径電場分布を含む詳細な周辺部のペデスタル構造を調べた。中部大学との共同研究によりMHDモードのタイプを同定する5つの判定条件を導入し、実験観測と理論モデルを比較したところ、EHOsがピーリング特性を有することを明らかにできた。さらにJT-60Uで観測されるEHOsが全て高調波成分の小さい準線形モードであることに着目して、中部大学との共同研究により構築されたリミットサイクルモデルによる動的定常性について実験的に検証を行った。その結果、種々のペデスタル計測において同期するEHOsの揺動振幅が観測されるとともに、電子温度揺動振幅と平均勾配との間に理論モデルから予想される時定数でのリミットサイクル振動を新しく発見した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初想定していた外国装置での実験が不可となっているが、既存のJT-60U実験データ解析によって、新しい知見が得られ始めていることから、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初想定していた外国装置での実験が不可となっている状況が続くと想定されるが、既存のJT-60U実験データの解析によって得られた新しい知見をまとめて学術雑誌への投稿作業を進める。また、中部大学との共同研究を継続して実施するとともに、遠隔での外国装置への実験参加やリモート開催の国内外での成果発表を実施する。
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Causes of Carryover |
令和2年度に実施できなかった国内外での研究集会への参加を実施するとともに、国内外への出張に必要なPC等の機器を選定し直し購入する。
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