2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study of Dark Energy and Neutrino mass by near future large scale observations
Project/Area Number |
20K03937
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
二間瀬 敏史 京都産業大学, 理学部, 教授 (20209141)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 弱い重力レンズ / すばる望遠鏡 / ハッブルテンション / 非一様時空 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的であった弱い重力レンズの新たな解析法に関しては、従来背景銀河形状の四重極モーメントのみでレンズ効果が評価されてきた方法を、八重極モーメントまで拡張し、レンズ効果を有効に取り出す方法を確立でき、世界で初めて実際の観測データに適用して実用化できることを示すことができたこの成果をまとめた論文が欧文の査読付き学術雑誌に受理され掲載された。今後、この方法をこれまでに申請者がすばる望遠鏡で取得した観測データを中心に適用していく準備がすすんでいる。 すばる望遠鏡の観測データ使用に関しては雲南大学の研究者らと共同で、弱い重力レンズと銀河数密度が有意な相関をもち宇宙における物質分布の誤差の評価に有効であることを示した。またすばる望遠鏡による重力レンズ探査研究の共同研究者として、多くの強い重力を発見に寄与した。これらの研究結果はいずれも査読ありの欧文額準雑誌に掲載された。 このほかに最近宇宙論でハッブルテンションとして話題になっている宇宙の膨張率の観測方法による大きな違いについて、その違いが観測誤差以上であり従来の一様等方宇宙論では説明できないという立場から、一般相対性理論における非一様時空の領域に依存した平均化によって説明できることを示した。さらにこの平均化という操作が座標変換によらない意味を持ち、したがって物理的に意味があることをゲージ不変摂動論を用いて証明した。これらの結果は2編の論文として査読ありの欧文学術雑誌に掲載された.
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