2023 Fiscal Year Research-status Report
Description of nucleosynthesis by a quantum reaction theory under extreme environment
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20K03971
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
緒方 一介 九州大学, 理学研究院, 教授 (50346764)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 元素合成 / 量子反応 / 極端環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、環境中性子が大量に存在する状況において陽子捕獲反応がどのような影響を受けるかを調査した。具体的には、2核子間力のスピン3重項成分を用いて環境場一体ポテンシャルを評価した。このポテンシャルの影響下において、炭素12, マグネシウム24, ニッケル58の3種類の原子核が陽子を捕獲する反応の反応率を求めた。 まず自由空間において調査を行った結果、予想どおり、クーロン障壁に阻まれるため、1ギガケルビン程度の温度では、陽子捕獲反応の反応率は極めて小さいことがわかった。このため、中性子捕獲反応が起きるサイトにおいて、これまで陽子捕獲反応は起きないと考えられてきたものと思われる。環境中性子の密度を徐々に大きくしていった結果、炭素12については原子核標準密度の0.75%以上で、マグネシウム24については標準密度の1%以上で、反応率が劇的に増大することが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19の影響を受け、ほぼ2年間にわたって研究が事実上中断した状態となっていたが、陽子捕獲反応に関する環境中性子の影響を調べることができ、また、この研究結果について共同研究者であるCarlos Bertulani氏と対面で議論する機会を得ることも叶った。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に得られた成果を国際会議で発表し、また共同研究者と議論して論文発表を目指す。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により事実上2年間研究が中断したため。次年度は前項に述べた形で研究を遂行し、海外の研究者と論文化に向けた議論を行うための旅費を主な使途とする。
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