2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of a 3D total absorption calorimeter using energy spliting method
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20K03988
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小寺 克茂 大阪大学, 理学研究科, 招へい研究員 (60448074)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | カロリメーター / 高エネルギー実験 / 光検出器 / 入射角 / Kaon / split |
Outline of Annual Research Achievements |
COVID-19 のため,かなりの研究制約があったが,以下の進展を得た. 本研究は高いエネルギー分解能を保持するために全休吸収型カロリメータ方式(カロリメータ内粒子の時間発展を見るためには,検出能力はないが粒-物質反応を進める高密度物質を挟むタイプ--サンプリングカロリメータが一般的)をとりつつ,シャワーの時間発展観測に挑戦している.そのために2020年度に行った研究の成果は: 1. 検出面積 1.2x1.2mm^2 の微少光検出器に0.5x0.5mm^2長さ180mmの シンチレーションファイバーをつけてたものを8set 並べて幅 4mm 厚み 0.5 mm の検出器2台を作り,その基本的性能試験を行った.非常に小さな光検出器(MPPC HPK) だが,0.5x50.5mm^2 のファイバーにはまだ大きなデッドボリュウムを生じるので改善の余地がある. 2. 東北大学電子光理学研究センターの電子ビームを使い,性能の実証実験を試みた.ADC により,2 ns 毎の光量を測定し,期待される最小電離粒子のエネルギー分布を得た. 3. 1000 mm 程度の長いプラスティックシンチレータの間に シンチレーションファイバーを入れてエネルギーを取り出し,横方向の情報を得る研究を Monte Carlo シミュレ_ションで行ったが,エネルギー広がりの安定性が予想より悪く,期待する入射角測定には何か工夫が必要であることがわかった. 1.ではシンチレーションファイバーの成型精度が非常に高く,それを並べて板状にできることが確認でき,光検出器の選択の目処もついた.2 では 500 MHz アナログデジタルコンバータで光検出器の速いパルスに対応できることを確認した.さらに電子ビームを用いて,精度のよい位置測定が可能であることを確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19 により,研究活動が制限された. 入社粒子のシャワーの変動が思いのほか大きく,その対処法を考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
1. 粒子がカロリメータに入射するときにできるシャワーの再現性を研究し,横方向に読みださすファイバーの数の最適化を徹底する. 2. より小さな 光検出器を用いたプロトタイプを試みる (例: LHC-B ファイバートラッカーに用いられている MPPC ) 3. 長さ 180 mm の 断面積 0.5 x 0.5 mm^2 ファイバーと光検出器,その読み出しの性能を確かめたので,次は検出光量のファイバー長依存性を調べ,それによって,どのように使うかを考察する.
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Causes of Carryover |
COBID-19 により活動が抑えられ,MPPC 200個と,対応するシンチレーションファイバーの購入に至らなかった.次年度は type 選定を行い.本年度で買えなかったMPPC 200個のタイプを決め,対応するシンチレーションファイバーとともに購入を予定している.
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