2022 Fiscal Year Annual Research Report
Search for cosmic-ray heavy antiparticles with Antarctica balloon
Project/Area Number |
20K04002
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
清水 雄輝 神奈川大学, 工学部, 教授 (60434320)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 反粒子 / 暗黒物質 / 特性X線 |
Outline of Annual Research Achievements |
南極周回気球による宇宙線反粒子測定計画GAPSの測定器開発のため、昨年度に引き続き反重陽子識別方法の研究および自励振動ヒートパイプを用いた測定器冷却システムの導入および試験を行った。 GEANT4を用いたモンテカルロシミュレーションによって、GAPSの主な測定対象である反重陽子に対するバックグラウンド事象の研究を行った。同様の反粒子である反陽子に加えて、存在量の多い通常の陽子、ヘリウムの影響を評価した。これまでに開発を進めた各種の機械学習を利用した多変量解析に基づき、反重陽子とバックグラウンドの識別のための効果的な物理量を検証した。特に、生成する二次粒子が多くなり得るβの大きいヘリウムの影響が大きいことが分かったが、外層付近でのハドロン相互作用によって生成した二次粒子を一次粒子と誤認することが主要因であり、弁別に目途が付いた。また、主検出器であるシリコン検出器アレイが反重陽子を捕獲した際に生じる特性X線を検出するための最適な解析方法の研究を進めた。核子対消滅時に発生する電子・ガンマ線の散乱によって作られるバックグラウンドとの識別には、対消滅の位置から特性X線を検出する位置までの距離を制限することが効果的であることを確認した。 シリコン検出器アレイのノイズ低減のための冷却システムをフライト実機に導入し、外部冷凍機を利用した地上での冷却試験を行った。液溜め部分の温度をヒーターにより調整することでヒートパイプ内の流体の飽和温度を調整し、-40℃付近までの冷却を確認し、長期的な試験運転を実施した。外部からの断熱の強化により、さらに低温化が可能な見込みである。また、冷却システムの稼働直後の常温に近い状態での冷却性能評価のため、ヒートパイプ簡易モデルによる試験を行った。10~30℃付近でのヒートパイプ内流体の流速を測定し、冷却能力との関係を確認した。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] 宇宙線反粒子探索GAPS実験計画の現状報告2023
Author(s)
福家英之, 水越彗太, 小川博之, 岡崎峻, 白鳥弘英, 徳永翔, 山谷昌大, 吉田哲也, 和田拓也, 吉田篤正, 入江優花, 橋本航征, 清水雄輝, 鈴木俊介, 小財正義, 加藤千尋, 宗像一起, 新垣翔太, 平井克樹, 河内明子, 川俣柊介, 川本裕樹, 奈良祥太朗, 高橋俊, C.J.Hailey, M.Boezio, for the GAPS Collaboration
Organizer
第23回宇宙科学シンポジウム
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[Presentation] 南極周回気球による宇宙線反粒子探索実験GAPSの現状報告2022
Author(s)
清水雄輝, 入江優花, 橋本航征, 鈴木俊介, 和田拓也, 吉田篤正, 福家英之, 水越彗太, 小川博之, 岡崎峻, 白鳥弘英, 徳永翔, 山谷昌大, 吉田哲也, 小財正義, 加藤千尋, 宗像一起, 新垣翔太, 平井克樹, 河内明子, 川俣柊介, 川本裕樹, 奈良祥太朗, 高橋俊, C.J.Hailey, M.Boezio, for the GAPS Collaboration
Organizer
2022年度大気球シンポジウム