2021 Fiscal Year Research-status Report
Revealing the ICM physics by joint analysis of SZ effect and X-ray imaging with high angular resolutions
Project/Area Number |
20K04012
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡部 信広 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (00436073)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 銀河団 / 銀河団ガス / スニヤエフ・ゼルドビッチ効果 / X線 / 弱い重力レンズ効果 / 多波長ジョイント解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
グリーンバンク望遠鏡/MUSTANG-2の高角度分解能のスニヤエフ・ゼルドビッチ(SZ)効果データとXMM-NewtonのX線データ、そしてすばる望遠鏡ハイパーシュプリームカム(HSC)の光学撮像データと弱い重力レンズデータを組み合わせた多波長観測の研究を行っている。 2021に発表したOkabe et al.の衝突銀河団に対して深いX線データの基本解析がXXLチームの研究協力のもと終了した。MUSTANG-2から得られた圧力分布とX線解析から得られた近似的な圧力分布に不一致が見られた。可能性は視線方向に長い構造などの非軸対称の構造の存在がある場合と、希薄な超高温成分のプラズマが存在している場合の2通り考えられる。これを理解するために、当該衝突銀河団の深いMUSTANG-2観測プロポーザルを提出した。 HSCサーベイで発見された新たな3つの衝突銀河団のXMM-Netwonプロポーザルが採択された。これは本研究の重要性がコミュニティに認識されている証拠である。 衝突銀河団の複雑なガス構造を理解するために新たな理論モデルを構築中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
XMM-Newtonのプロポーザル3天体の観測が採択された。興味深い衝突銀河団の深いX線データの基礎解析が終わった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度同様にさらなるデータ獲得を目指す。 アーカイブ化したACTPolのSZ効果のサーベイデータ(分解能1.4分)は大きいスケールのSZ効果データをもたらす。半径1.5分以上の高角度分解能SZ効果のデータが有効性が低いため、大きい領域の低角度分解能データと小さい領域の高角度分解能を組み合わせて、銀河団ガスの外側パラメータの制限の向上を目指す。 複雑な温度構造にも耐えうる非球対称モデルの確立を目指す。
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Causes of Carryover |
新型コロナパンデミックのために、海外旅費などの高額旅費を使用する機会がなくなった。今後パンデミックの推移を見て旅費使用の模索をする。
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