2022 Fiscal Year Annual Research Report
新世代サーベイ観測による巨大ブラックホール進化の研究
Project/Area Number |
20K04014
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
寺島 雄一 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (20392813)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ブラックホール / 銀河 / X線 |
Outline of Annual Research Achievements |
銀河の中心に存在する巨大質量ブラックホールは、宇宙の様々なスケールにおいて周辺に大きな影 響を与えていることがわかってきている。そのため、宇宙の進化を理解するには、巨大ブラック ホールの性質と進化を網羅的に理解することが必須になっている。本研究では、巨大ブラックホー ルの進化を理解するさいに鍵となる天体である、隠された活動銀河核 (Active Galactic Nuclei) と激 しく質量降着の起こっている AGN の探索を、新世代の多波長サーベイデータを用いて行い、その性質を明らかにすることを目指している。 特に軟X線帯域で極端に明るい活動銀河核サンプルを構築し、それらのXMM-Newton衛星のアーカイブデータすべて(36天体、158観測)の解析を完了した。中でも特に極端に軟X線で明るく光子指数が5というこれでまでに知られていなかった新しい種族の巨大ブラックホールを発見した。また軟X線で明るいと同時に硬X線で大きな吸収を受けている(水素柱密度10^23 cm^-2程度)という、特異なスペクトル形状をしている種族も発見した。これらをはじめ、全天体について統計的なまとめを行った。すべての結果を国際学会(2回)、国内学会(1回)で発表するとともに、データをすべてまとめた論文を準備中である。 また、赤外線とX線を組み合わせたサンプルを用いて前年度に発見した、軟X線で明るく硬X線で吸収を受けた天体について、電離降着円盤風モデルなどのさまざまな解釈の可能性を検討し、論文を準備中である。 さらに、赤外線で明るいDust Obscured Galaxyとよばれる種族のうち、特に青い可視光の色を持つ特異な天体の可視分光の結果、eROSITA衛星でのX線データを組み合わせた明らかにした統計的性質について査読論文として発表した。
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[Journal Article] The eROSITA Final Equatorial-Depth Survey (eFEDS)2022
Author(s)
Toba Y. Liu T., Urrutia T., Salvato M., Li J., Ueda Y., Brusa M., Yutani N., Wada K., Nishizawa A., J., Buchner J., Nagao T., Merloni A., Akiyama M., Arcodia R., Hsieh B.-C., Ichikawa K., Imanishi M., Inoue K. T., Kawaguchi T., Lamer G., Nandra K., Silverman J. D., Terashima Y.
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Journal Title
Astronomy & Astrophysics
Volume: 661
Pages: A15(18pp)
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] The eROSITA Final Equatorial-Depth Survey (eFEDS)2022
Author(s)
Brusa M.、Urrutia T.、Toba Y.、Buchner J.、Li J.-Y.、Liu T.、Perna M.、Salvato M.、Merloni A.、Musiimenta B.、Nandra K.、Wolf J.、Arcodia R.、Dwelly T.、Georgakakis A.、Goulding A.、Matsuoka Y.、Nagao T.、Schramm M.、Silverman J. D.、Terashima Y.
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Journal Title
Astronomy & Astrophysics
Volume: 661
Pages: A9(11pp)
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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