2021 Fiscal Year Research-status Report
天文ビックデータが解き明かす真の小惑星軌道分布と氷物質の存在領域
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20K04021
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Research Institution | Research for Spaceguard Center, Japan Spaceguard Association |
Principal Investigator |
浦川 聖太郎 特定非営利活動法人日本スペースガード協会(スペースガード研究センター), スペースガード部門, 主任研究員 (80647842)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小惑星 / 彗星 / サーベイ観測 / ビックデータ / アーカイブサイエンス / スペースガード |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、すばる望遠鏡ハイパーシュプリームカムで取得したアーカイブデータを用いて、小惑星の軌道情報の取得を行い、小惑星の地図作りを行うことである。特に、地球に接近し衝突する可能性のある小惑星の検出を行い、小惑星の地球衝突問題(スペースガード/プラネタリィディフェンス)という社会科学、防災分野へも寄与する。また、未発見小惑星の検出体験を学生や市民の皆様が得られるようにし、その成果を科学に生かす市民天文学の側面も有する。 令和2年度までに、本研究の目的を達成するために必要な小惑星検出アプリCOIAS(Come On! Impacting ASteroid.)の開発体制作りを行った。令和3年度は、ユーザビリティを高めるためのフロントエンド側と、検出能力やプログラム実行速度の改良を行うためのバックエンド側に開発部門を分けた。フロントエンド側の開発は民間企業に委託を行い、研究者は主にバックエンド側の開発に注力した。この結果、令和2年度までのCOIASと比較し、視認性やユーザビリティが格段に向上した。また、開発中のCOIASの問題点の抽出のため、北海道教育大学の学生に協力してもらい、実際にすばる望遠鏡の画像を用いて小惑星検出作業を行った。その結果、107個の新たな未知の小惑星を検出し、その測定結果を国際的に小惑星の軌道情報を管理しているMPC(Minor Planet Center)へ報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年度までのCOIASはコマンドライン入力で実行するユーザビリティの低いものであったが、令和3年度のCOIASはブラウザを用いたGUIで簡単に操作できるものに改良を行った。 Covid-19のため国際会議はすべてオンラインとなったが、その中でもPlanetary defense symposiumで発表を行った。質問も多く良い印象であった。国内会議の発表を通じて、実際にアプリを用いて小惑星探しを行いたいという問い合わせが4件あった。
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Strategy for Future Research Activity |
COIASをより良いものにするため引き続き開発を継続する。Webアプリ化を検討している。並行して、すばる望遠鏡のデータを取り扱うためのデータサーバーの準備を行う。 一方、Tomo-e Gozenのアーカイブデータを用いた小惑星の突発増光(彗星活動)検出についても取り組みを開始する。
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Causes of Carryover |
Covid-19のために参加予定の国際会議がオンラインとなった。令和4年度は前年度までの残額を有効活用し、Webアプリ化のための経費として使用予定。
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Research Products
(3 results)