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2020 Fiscal Year Research-status Report

金星探査機あかつきのデータを用いた金星地表の研究

Research Project

Project/Area Number 20K04042
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

はしもと じょーじ  岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (10372658)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords金星 / 地表
Outline of Annual Research Achievements

探査機「あかつき」に搭載されたIR1カメラによって取得されたデータの品質を確認し,今後の解析で使用するデータの選別をおこなった.本研究は夜面で金星自身が射出する熱放射を解析することで金星地表の情報を引き出す目論見であるが,夜面が写っている画像の多くは,昼面からの迷光によって汚染されていることが確認された.金星の熱放射に比べて昼面の太陽光は圧倒的に明るいため,迷光の除去は大きな問題となる.また,迷光とは別に,明らかに残像と考えられるものが写った画像も見つかった.一見すると残像がないように見える画像は多いが,それらについても本当に残像がないのかどうかの確認が必要とされる.残像に汚染された画像については,解析に用いないことにするか,解析に用いるなら残像の影響を除去する処理を開発する必要がある.
データ解析の核となる放射輸送計算を実行する環境を整備した.いくつかの典型的なケースについて放射輸送計算を実行した.計算結果を観測結果との比較することで,計算結果が妥当なものであることを確認した.また,計算にかかる時間の見積もりをおこない,データの解析に問題なく使用できることを確認した.
金星の近赤外線を観測したデータを解析した複数の研究を比較検討して,本研究で用いる大気・雲モデルを構築した.標準となる大気・雲モデルについて放射輸送の計算をおこなうとともに,雲や大気組成に擾乱を加えた場合についても計算をおこなうことで,雲や大気組成の変動が放射場に与える影響を評価した.構築した大気・雲モデルによって,観測結果を矛盾なく説明することが可能であることが確認された

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

測器の特性に直接関わる部分に着手することができていない.その理由は新型コロナウイルスの流行で,測器のPIである岩上氏と直接に会話することができなかったためである.テレビ会議を用いて研究打ち合わせをおこなったが,十分に意思の疎通ができなかった.次年度以降に,直接に会話する機会を持って,遅れを取り戻したい.

Strategy for Future Research Activity

測器の特性に関わる部分について,測器PIと会話して研究を進める.
本研究とは別のところで,探査機あかつきに搭載されたもう1台の近赤外線カメラであるIR2の特性の理解に大きな進展があった.IR1はIR2と同様に扱える部分もあることから,IR2の特性とそれに対応したデータ解析手法について検討し,IR1に適用できる部分を取り込む.

Causes of Carryover

旅行ができなかったため.

URL: 

Published: 2021-12-27  

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