2022 Fiscal Year Research-status Report
「彗星の結晶質シリケイト問題」から探る惑星系ダストの進化と循環
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20K04053
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤原 英明 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 特任准教授 (70581445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾中 敬 明星大学, 理工学部, 教授 (30143358)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 惑星形成・進化 / 地球宇宙物質 / 光学赤外線天文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、従来は太陽系内での議論にとどまっていた「彗星の結晶質シリケイト問題」の検証を太陽系「外」惑星系にも展開するため、地上大型望遠鏡や宇宙望遠鏡を用いて太陽系外ダスト円盤の高解像度赤外線観測を実行するものである。地上望遠鏡を用いた観測では、広がった太陽系外ダスト円盤の選定やその性質の吟味を、宇宙望遠鏡を用いた観測では、太陽系外ダスト円盤の空間分解分光観測を狙うことを計画している。
本年度は、本研究課題における最有望なターゲットである原始惑星系円盤について、前年度までに解析した高解像度中間赤外線撮像データに基づき、過去の画像と比較することで、原始惑星系円盤のダストが発する放射の時間変動などの調査に着手した。またこの手法を太陽系内の惑星が持つリングにも適用し、時間変動からリング内の粒子の光学特性を推定する方法の洗練化を進めた。
宇宙望遠鏡を用いた観測については、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の今後の公募観測に向けて、観測戦術の見直しやターゲットの追加可能性の検討を行なった。全天カタログデータに基づいて抽出した赤外線超過を示す天体の中から、顕著なシリケイト放射が見られる1天体同定し、前年度までに改修したプログラムを適用することで、中間赤外線分光観測データに対するモデルフィットにより、星周ダストの組成や温度等を推定した。これにより将来の観測のターゲット候補とする可能性について検討を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の公募観測に提出した観測提案が採択に至らず、宇宙望遠鏡を用いて太陽系外ダスト円盤の空間分解分光観測を実施する計画が当初の計画通りになっていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
宇宙望遠鏡を用いた太陽系外ダスト円盤の空間分解分光観測について、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の今後の公募観測で観測時間を獲得するために、観測戦術やターゲットの見直しを引き続き進める。すばる望遠鏡で取得されたデータについては、太陽系外ダスト円盤天体におけるダストの空間的広がりやその時間変化、ダスト組成など、これまでの解析で得られた情報をもとに引き続き議論を進める。
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Causes of Carryover |
観測提案の不採択、新型コロナウイルス感染症の状況により、計画していた研究打ち合わせや研究集会への参加を計画通り実施することができなかったため、次年度使用額が生じた。今後、本研究計画の進捗に応じて研究打ち合わせを実施し、また研究集会へ参加する機会が増える可能性があり、そのために必要な経費として使用することを計画している。
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Research Products
(1 results)